• 本

多重人格者の心の内側の世界 154人の当事者の手記

出版社名 作品社
出版年月 2003年2月
ISBNコード 978-4-87893-446-9
4-87893-446-8
税込価格 3,960円
頁数・縦 361P 20cm

商品内容

要旨

本書は、「多重人格性障害」(解離性同一性障害)の当事者154人から集めた手記によって「診断」から「人格の統合」までの複雑な治療過程、「痛み」や「希望」などの心に秘めた当事者の想いを明らかにした世界の唯一の手記集である。多重人格治療の最先端に立つ著名な精神医学者たち、フランク・W・パトナム、リチャード・P・クラフト、コリン・A・ロスをはじめ多く専門家たちから、必ず読むべき基本書中の基本書として推薦されつづけ、米国では“グランド・ブレイキング”なロングセラーとなっている。本書の翻訳には、日本で多重人格治療を実践し、実際に多重人格当事者の声を聴いている精神科医・臨床心理士の12人があたった。日本人の当事者8人による22の手記を収録し、日本における治療活動の実際についての「解説」も付した特別編集となっている。

目次

第1章 診断
第2章 痛み
第3章 懐疑論者たちへ
第4章 治療の成功
第5章 治療への失望
第6章 希望
第7章 統合
第8章 友だちと家族へ
第9章 共に生きる人たちの声
補章 日本人当事者の手記

著者紹介

コーエン,バリー・M. (コーエン,バリーM.)   Cohen,Barry M.
1989年、「虐待と多重人格に関する東部地区会議」を創設し議長となる。また、1990年、ワシントンDC精神医学研究所内に「虐待からの回復とエンパワーメントのためのセンター」を設立し、外傷性障害や解離性障害をもつ入院患者へのケアにあたる。アートセラピストとしてMPD/DID当事者へのケアに習熟し、ライフスキルの指導のためのグループセラピーを運営するなど、精力的な臨床活動を行なってきている
ギラー,エスター (ギラー,エスター)   Giller,Esther
虐待による精神障害の治療・研究のために設立された「シドラン財団」代表。同財団の活動の一環として本書を編纂・刊行するため、新たに出版部門が設立された
W.,リン (W.,リン)   W.,Lynn
MPD/DID治療専門家の国際組織「多重人格と解離に関する国際学会」(ISSMP&D)の理事会顧問を務める。多重人格性障害や解離性障害の当事者によるニューズレター『メニー・ヴォイシズ(たくさんの声)』の編集・発行人
安 克昌 (アン カツマサ)  
1960年生まれ。精神科医師。専攻:精神病理学・精神療法。神戸大学医学部卒業後、神戸大学医学部助手・講師を経て、神戸市西市民病院精神神経科医長を務める。1995年の阪神淡路大震災においては、全国から集まる精神科ボランティアをコーデュネイトし、避難所などでカウンセリングや治療活動を行なった。その記録を綴った『心の傷を癒すということ―神戸・365日』(作品社、のち角川ソフィア文庫収録)でサントリー学芸賞受賞。2001年12月2日没
宮地 尚子 (ミヤジ ナオコ)  
精神科医師。専攻:文化精神医学、医療人類学。1993年、京都府医科大学大学院修了。1989‐92年、ハーバード大学医学部および法学部で客員研究員。近畿大学医学部衛生学教室助教授を経て、2001年より、一橋大学大学院社会学研究科地球社会研究専攻助教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)