• 本

疾走

出版社名 角川書店
出版年月 2003年8月
ISBNコード 978-4-04-873485-1
4-04-873485-7
税込価格 1,980円
頁数・縦 492P 20cm

書店レビュー 総合おすすめ度: 全1件

  • 重松清が疾走する!

    温かい家族物語を書いて泣かせる、重松清の異色作。普通の4人家族が、ふとした事で壊れてしまう。両親のそして弟の自慢であった兄が、高校で躓き放火犯となる。父が逃げ、母が借金苦となり、ひとりになったシュウジ。孤独か孤立か孤高か?だれかにつながりたくて、疾走するシュウジの、倒れるまでの物語。読者は、衝撃で深く落ち込むが、重松作品はどこか温かく、泣ける。

    (2003年11月2日)

商品内容

要旨

剥き出しの「人間」どもの営みと、苛烈を生き抜いた少年の軌跡―。比類なき感動の結末が待ち受ける、現代の黙示録。重松清、畢生の1100枚。

おすすめコメント

この物語は、あなたの中で「事件」になる。 「どうして、にんげんは死ぬのか?」むき出しの人間どもが生み出す暴力と憎悪、蔑視の中、身を切られるような「孤独」を抱えて少年は走りつづける。比類なき感動の結末が待ちうける、現代の黙示録。重松清、畢生の1100枚!!

出版社・メーカーコメント

本書オビより

「どうして、にんげんは死ぬの?」舌足らずなおまえの声が言う「にんげん」は、漢字の「人間」とも片仮名の「ニンゲン」とも違って、とてもやわらかだった。そのくせ「死ぬ」は輪郭がくっきりとして、おとなが言う「死ぬ」のような照れやごまかしなどいっさいなく、まっすぐに、耳なのか胸なのか、とにかくまっすぐに、奥深くまで、届く−−−。想像を絶する孤独のなか、ただ、他人とつながりたい・・・それだけを胸に煉獄の道のりを懸命に走りつづけた一人の少年。現代日本に出現した奇跡の衝撃作、ついに刊行!