• 本

海洋奇譚集

知恵の森文庫

出版社名 光文社
出版年月 2004年9月
ISBNコード 978-4-334-78310-5
4-334-78310-4
税込価格 817円
頁数・縦 289P 16cm

書店レビュー 総合おすすめ度: 全1件

  • 海怖ぇ〜

     当事者の証言や資料をもとに、海で起こった不可思議な事件を描いた“ノンフィクション”。  たとえば、孤島の灯台守たちがある日突然姿を消す。どこを探しても彼らの姿はおろか死体さえ見当たらない。無人の灯台に残された日記には、酷い嵐が来ていたと書かれているものの、気象記録によると当時付近一帯は晴れていたのだ。果たして彼らを襲った嵐とは? そして彼らはどこに行ったのか。  こんなミステリー小説のような出来事が現実に起こっていたかと思うと、不謹慎ながらそれだけで胸が躍るというものだろう。  翻訳モノにありがちなわかり難い言い回しなどもあるものの、基本的には読みやすい文体で、また内容にも決して飽きる事はないだろう。  下手な怪談話よりもよっぽど怖い。

    (2006年8月21日)

商品内容

要旨

乗組員が跡形もなく消えてしまった幽霊船。死者たちが生き返るとき。船体を波にのまれた船のマストの上で一カ月も生き続けた遭難者たち…。元船乗りという経歴を生かした迫真の描写。フランスを代表するノンフィクション作家が描く、海難事件の証言を元に再構成した、海が舞台の異常な事件の数々。

目次

漂流船の出会い
ピカルディ号の神秘的な救助
エイジアティック・プリンス号はどうなったか
病気が舵をとった時
沖合のロビンソン
プレティエ、野蛮な生存者
氷塊の救助
海上の遭難者たち
小型帆船の最後の夜
タイガー号の生存者たちは生き残れるだろうか?
エラン・モーの知られざるドラマ
死者が船を追う時
六年前に遭難した船が

著者紹介

ラ・クロワ,ロベール・ド (ラクロワ,ロベールド)   La Croix,Robert de
フランスを代表するノンフィクション作家。若いころ船員として船に乗っていた経験をもとにして、「海」に関する事件を扱った著作を多数、発表している
竹内 廸也 (タケウチ ミチヤ)  
1935年、埼玉県生まれ。1963年、早大大学院修士課程修了。仏文学者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)