• 本

二人乗り

出版社名 講談社
出版年月 2005年7月
ISBNコード 978-4-06-212913-8
4-06-212913-2
税込価格 1,760円
頁数・縦 253P 20cm

書店レビュー 総合おすすめ度: 全1件

  • 現代詩人、劇作家としての活躍で知られる平田俊子さんの小説作品である。著者はこの作品で2005年第7回野間文芸新人賞を受賞した。姉の嵐子、妹の不治子とその夫の道彦、三人の視点で語られる3編の短編からなる。本書中に頻繁にみられる、登場人物たちが自らの心境を吐露する場面が特徴的である。他人の頭の中を書き写したかと思わせる精細な心理描写は、読み手に真に迫った現実感を与えてくれる。本作品は適度な距離感をもって人物が描かれていたため、むしろ読みやすい印象があった。この手法が著者のスタイルであるとしたら、今後、どのような物語を選び、どのような登場人物を登場させてくれるのか興味は尽きない可能性を秘めた1冊である。(のり)

    (2007年11月4日)

商品内容

文学賞情報

2005年 第27回 野間文芸新人賞受賞

要旨

嵐子、不治子、そして道彦。絡み合い、絶妙に輪舞するそれぞれの想いと因果。

出版社
商品紹介

3編が、絶妙な距離と因果で鼎立する輪舞集。隣人の日常を覗き見るような、登場人物の息遣いまで感じさせる平田俊子の世界。

著者紹介

平田 俊子 (ヒラタ トシコ)  
詩人・劇作家・小説家。83年『鼻茸について』などで第一回現代詩新人賞を受賞。詩集に『ラッキョウの恩返し』『(お)もろい夫婦』『ターミナル』(晩翠賞)『手紙、のち雨』『詩七日』(萩原朔太郎賞)『現代詩文庫・平田俊子詩集』(いずれも思潮社)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)