• 本

天国の扉 ノッキング・オン・ヘヴンズ・ドア

出版社名 角川書店
出版年月 2006年1月
ISBNコード 978-4-04-873636-7
4-04-873636-1
税込価格 2,090円
頁数・縦 436P 20cm

書店レビュー 総合おすすめ度: 全1件

  • 最初のページを開くと、二段組みの細かい活字が目に飛び込んでくる。こういう本に遭遇すると、これから目にする本の中身の濃さが想像されて、思わず身の引き締まる思いがするものだ。抜刀術名門名雲家の末娘を殺害した死刑囚の死刑執行を、無差別殺人を ネタに迫る犯罪グループの捜査と抜刀術の名門一家の相克を軸に物語は進むが、読みどころはなんといっても格闘シーンであろう。抜刀術という時代錯誤的な武器を手に、拳銃を持った相手に挑む場面は、題名のように一つの美さえ感じられる。終盤は予想を裏切る展開の連続。真の黒幕が誰なのか、最後まで楽しめる仕掛けが待っている。ただ、事件のきっかけとなった名雲家の末娘殺害の動機が、いまひとつ喰い足りなさを覚えた。よほどの狂人でもないかぎり、人を殺害するにはそれなりの理由があるはずであり、もう少し重みのある動機を与えて欲しかったと思う。最後の最後まで星5つと思っていただけに少し残念。(のり)

    (2006年4月10日)

商品内容

要旨

11年前、抜刀術・名雲草信流本家を悲劇が襲った。末の妹・綾が放火により焼死してしまったのだ。犯人は、一年後、別の現場に残された遺留指紋が決め手となって捕まった、飯浜幸雄。名雲家長男・修作がつきあっていた奈津の父親だった。修作の父・名雲和也は公判に出廷した飯浜に襲いかかる騒動を起こし、その後、失踪。奈津は母親とともに土地を離れて行った。そして飯浜にはその後死刑判決が出たが、執行はいまだなされていない。

出版社
商品紹介

抜刀術・名雲草信流本家を悲劇が襲った。1年後、遺留指紋が決め手となって捕まった犯人は…。絆を問いかける、力作ミステリー。