• 本

論理で人をだます法

出版社名 朝日新聞出版
出版年月 2006年3月
ISBNコード 978-4-02-250084-7
4-02-250084-0
税込価格 1,540円
頁数・縦 292P 19cm

書店レビュー 総合おすすめ度: 全1件

  • あれれ、おかしいな?と思ったら

    論理で人をだます法、というよりは論理で人に騙されないためのノウハウが満載の一冊。人間おかしなもので、自分の主張を通すためにいつの間にやら妙ちきりんな論理展開をしてしまうという事は悪気のある無しに関わらず案外ちょくちょくとある。また、いわゆる世に言うトンデモさんなんかはこの手の欺瞞に満ちた論旨で人を騙そうと狙っているわけで。そうした人にうかうかと騙されないため、また自分でもうっかり人を煽動しないためには最適の本だ。内容にはさして目新しい物は無い。その辺の論理学の本を見れば大抵載ってるようなことばかりだ。ただ、「人をだます論理」という一点に特化しているせいか、その網羅性は半端でない。これ一冊あれば大抵の事例に当てはまるだろう。「あー、あるある」と頷ける事も多いと思う。ただし、訳者が後書きで言っているように、この本の内容を鵜呑みにして「あなたの言っている事は論理的におかしい」なんて何かにつけて言い出すような論理オタクになると友達を無くす事請け合いなので注意。何事もバランスが重要なのです。

    (2007年2月19日)

商品内容

要旨

まともな議論をするには、「正しい論理」ではなく「間違った論理」を押さえなければダメ!論理の「悪用」例150を、わかりやすく解説した本邦初のガイド。国会中継、討論番組、会社のミーティング、井戸端会議まで、世にはびこるダメな議論、全部これにて「終了」。

目次

日常は意味のない会話にあふれている
感情的表現(1)―人を丸め込む
感情的表現(2)―人を扇動する
感情的表現(3)―ほのめかしをうまく使う
番外編 論理のごまかしを見分ける
無関係な話を持ち出す
話をそらす
あいまいさと不正確な推測
混乱と不正確な推測
原因と結果の混同
単純化しすぎる
まちがった比較や対比
はぐらかし
番外編・何のための議論か、を考えよう
誤解を招きやすい表現
番外編・三段論法について
最後に

出版社
商品紹介

西洋では「論理は悪用されるもの」というのが常識。約150種類の「悪用のしかた」をまとめたこの本で、あなたも自己防衛を。

著者紹介

グーラ,ロバート・J. (グーラ,ロバートJ.)   Gula,Robert J.
1941‐1989。ハーバード大学卒業後、米マサチューセッツ州にある著名なプレップスクール、グロートン校の教師として、主に論理学を教える。国語学、ラテン語、ギリシャ・ローマ神話をテーマに著書・共著書を残した
山形 浩生 (ヤマガタ ヒロオ)  
評論家・翻訳家。東京大学工学部都市工学科卒、同大学修士課程・マサチューセッツ工科大学不動産センター修士課程修了。民間シンクタンクに勤務、不動産投資の研究の傍ら、雑誌「CUT」「GQ」などにサブカルチャー、インターネット社会などに関する評論を執筆。フリーソフト関連の論文、SFの翻訳も手がける。ウィリアム・バロウズの紹介者としても知られる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)