書店レビュー
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今の内に!!
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- 高井文研堂イズミ店 (岡山県真庭市)
曽田正人のもはや伝説的な自転車漫画。主人公のテルは決して天才なんかじゃなかった。でもテルがツール・ド・オキナワを制し高校1年生なのに日本1になったのには理由がある。それは「無我夢中」である。その言葉には、信念を曲げないこと、自分を信じきることも含まれる。周りの誰もが実現を不可能と見ることでも、テルは立ち向う。その先にあるまだ見ぬ世界に胸を躍らせるからだ。使う自転車がどんなにボロくても、再生不可能なくらいの大怪我を負っても、テルはいつもその「向こう側」を見ていた。レースシーンは、見た者にしかわからない興奮と緊張がある。汗と涙はテルの走りとともにシンクロして出てくる。曽田先生には今の「カペタ」が終わったら続編を書いていただきたい。「シャカリキ」はもう読みすぎてボロボロになってしまった。新書版・大型版・文庫版…出るたびに買って、すべてボロボロになった。何度でも読める。その度に興奮し泣く。出版社の事情で、もしかしたら文庫版も買えなくなるかもしれない。今の内に絶対読んで欲しい!さあ、今の内に!!
(2007年9月20日)
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出版社・メーカーコメント
自転車に取りつかれ、坂を登ることに全てを賭ける少年、野々村輝の熱血感動物語! 曽田ワールドの原点となる傑作!