• 本

ダブル

出版社名 双葉社
出版年月 2006年9月
ISBNコード 978-4-575-23561-6
4-575-23561-X
税込価格 1,980円
頁数・縦 428P 20cm

書店レビュー 総合おすすめ度: 全1件

  • サスペンステラー、永井するみさんの作品。女性の歪んだ愛情を描いた1冊。ヒロインの雑誌記者は、若い女性の轢死事故を取材中、再び発生した事件ともとれる死亡事故をきっかけに、二つの事故に共通する女性の存在に気付く。テンポよく淡々と進む事故の記述が、犯人の冷酷さを連想させかなり怖い。作品の性格上、具体的な内容に言及できないのが残念であるが、信念めいた愛情の前では、他人を害する罪悪感が何の阻止力ももたないものだというところがよく表現されていると思う。信念や愛情も、行き過ぎれば狂気となる。げに恐ろしきは諸刃の刃、女性の愛情かな、という1冊。(のり)

    (2008年1月27日)

商品内容

要旨

若い女性が突然、路上に飛び出し、車に轢かれて死亡した。事故と他殺が疑われたこの事件は、被害者の特異な容貌から別の注目を浴びることになった。興味を持った女性ライターが取材を進めると、同じ地域でまた新たな事件が起こる。真相に辿り着いた彼女が見たものは―。かつてない犯人像と不可思議な動機―追うほどに、女性ライターは事件に魅入られていく。新たなる挑戦の結実、衝撃の長編サスペンス。

著者紹介

永井 するみ (ナガイ スルミ)  
1961年東京生まれ。東京芸術大学中退、北海道大学卒。96年「マリーゴールド」で第3回九州さが大衆文学賞、「隣人」で第18回小説推理新人賞『枯れ蔵』で第1回新潮ミステリ倶楽部賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)