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牡丹酒

深川黄表紙掛取り帖 2

出版社名 講談社
出版年月 2006年9月
ISBNコード 978-4-06-213591-7
4-06-213591-4
税込価格 1,760円
頁数・縦 355P 20cm

書店レビュー 総合おすすめ度: 全1件

  • さて、人気のシリーズ第2弾。今回のは”食と人情”がテーマである。舞台は南国土佐、銘酒「司牡丹」の江戸売り込みをめぐり、蔵秀と雅乃、宗佑と土佐の旅籠「大正屋」母子との恋模様・人情模様が描かれる。酒のつまみとして欠かせないのが、「酒盗」。鰹のわたの塩辛である。その名の由来として、「酒の肴でありながら、酒をわきに追いやりかねない美味さだ。それゆえ酒を盗む。酒盗だ。」と作中の柳沢吉保に語らせている。読書子もほぼ毎日飲みに出かけるほど酒好きであるが、この酒盗は欠かせない。ウズラの卵を落としてかき混ぜると、塩辛さにまろやかさが加わり、酒好きにはたまらないつまみとなる。また、宗佑の徹夜仕事の際、「大正屋」母子が夜食に差し出した、おにぎりと刻みねぎを散らした玉子焼きは、その美味そうなこと!これら食の描写にどことなく池波さんを感じるのである。(のり)

    (2007年12月11日)

商品内容

出版社
商品紹介

蔵秀・雅乃・辰次郎・宗佑が請け負った土佐の銘酒司牡丹の江戸での売り込み。土佐との往復で起こる事件の数々と売り込みの苦労を、人情味豊かに描く。

出版社・メーカーコメント

土佐の銘酒司牡丹を江戸に売り込む蔵秀たち蔵秀・雅乃・辰次郎・宗佑が請け負った土佐の銘酒司牡丹の江戸での売り込み。土佐との往復で起こる事件の数々と売り込みの苦労を、人情味豊かに描く時代長篇。

著者紹介

山本 一力 (ヤマモト イチリキ)  
高知県高知市生まれ。都立世田谷工業高等学校電子科卒。14歳のときに上京し、高校卒業後、旅行代理店、広告制作会社勤務、コピーライター、航空会社関連の商社勤務などを経験。第77回オール讀物新人賞(平成9年)を「蒼龍」で受賞して、作家デビュー。時代小説の新しい書き手として一躍脚光を浴び、その後は精力的に作品を発表、『あかね空』(文藝春秋)で、第126回直木賞を受賞し、人気・実力とも不動のものとし、現在に至る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)