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シャドウ Who’s the shadow?

ミステリ・フロンティア 27

出版社名 東京創元社
出版年月 2006年9月
ISBNコード 978-4-488-01734-7
4-488-01734-7
税込価格 1,650円
頁数・縦 283P 20cm

書店レビュー 総合おすすめ度: 全1件

  • ホラーとの融合という独特の作品をミステリ界に放つ道尾秀介氏の作品である。今回の”闇”は精神病。心の病という精神作用による幻覚や妄想が現実世界と交差し、恐怖を演出してみせる技はさすがである。また、家族物語、友情物語としての性格も盛り込まれ、物語に奥行きを与えているのもよし。単なる怖い話で終わらないところが著者の作品の魅力のひとつといえる。安定した実力を備え、高品質の作品を発表しつづける著者の活躍に目が離せなくなりそうだ。(のり)

    (2008年1月14日)

商品内容

文学賞情報

2007年 第7回 本格ミステリ大賞 小説部門受賞

要旨

人間は、死んだらどうなるの?―いなくなるのよ―いなくなって、どうなるの?―いなくなって、それだけなの―。その会話から三年後、鳳介の母はこの世を去った。父の洋一郎と二人だけの暮らしが始まって数日後、幼馴染みの亜紀の母親が自殺を遂げる。夫の職場である医科大学の研究棟の屋上から飛び降りたのだ。そして亜紀が交通事故に遭い、洋一郎までもが…。父とのささやかな幸せを願う小学五年生の少年が、苦悩の果てに辿り着いた驚愕の真実とは?話題作『向日葵の咲かない夏』の俊英が新たに放つ巧緻な傑作。

著者紹介

道尾 秀介 (ミチオ シュウスケ)  
1975年東京都生まれ。2004年、長編『背の眼』で第5回ホラーサスペンス大賞特別賞を受賞。05年に発表した第2長編『向日葵の咲かない夏』で第6回本格ミステリ大賞候補、短編「流れ星のつくり方」で第59回日本推理作家協会賞候補に選出され、一躍脚光を浴びる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)