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夜は短し歩けよ乙女

出版社名 角川書店
出版年月 2006年11月
ISBNコード 978-4-04-873744-9
4-04-873744-9
税込価格 1,650円
頁数・縦 301P 20cm

書店レビュー 総合おすすめ度: 全3件

  • デビュー作『太陽の塔』で日本ファンタジーノベル大賞を受賞した著者の最新作で、2007年本屋大賞にノミネートされています。「先輩」は、密かに思いを寄せる「黒髪の乙女」を夜の先斗町で、神社の古本市で、大学の学園祭でと、待ち伏せし、喉から血が出るほど「ま、たまたま通りかかったもんだから」という台詞を繰り返しているのに、全て奇遇だと思い込んでいる彼女。そこへ絡んでくる奇妙な面々たちの引き起こす珍事件。美しい日本語で書き著されていながらもポップで軽快な片思い物語が京都を舞台に繰り広げられていきます。内容の面白さはもちろんですが、京都の名所が随所に登場しますので、京都の地図を片手に読むのもまた一興ではないでしょうか。

    (2014年3月31日)

  • 学生の頃に読みたかった一冊…

    モテない男を描いた傑作「太陽の塔」も深く密かに身につまされますが、ふたたびモテない男を描いた大傑作です。モテない男はかくも純情なのか、そして限りなく偶然を装い出会いを頻発させる男の不断の努力を見よ。 (乙女には幸福を、男には試練を)(片想いクサレ大学生、無用の活躍)とは著者の言葉、泣けますねえ。 「星の王子様」ではいちばん大切なものは目に見えないとあって心を打ちますが、モテない男の妄想となると(大切にすぎてあまりに純化されていて理解を越え、目に見えない?)情けなく笑えてしまうのはいささか不合理です。 2007年本屋大賞2位、第20回山本周五郎賞受賞作、文句なしの最高の恋愛小説です。

    (2007年6月22日)

  • 奇想天外の青春ファンタジー

    2007年本屋大賞ノミネート!増刷重ねる!本の雑誌で紹介! NHK週刊ブックレビューで紹介! 王様のブランチで紹介!など各方面で大絶賛受ける? 京都を舞台に繰り広げられる奇想天外空前絶後の娯楽ファンタジー!おもしろくてあほらしいバトル小説?青春小説?恋愛小説?京都市街詳細地図片手にどうぞ。

    (2007年2月12日)

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商品内容

文学賞情報

2007年 第20回 山本周五郎賞受賞

要旨

私はなるべく彼女の目にとまるよう心がけてきた。吉田神社で、出町柳駅で、百万遍交差点で、銀閣寺で、哲学の道で、「偶然の」出逢いは頻発した。我ながらあからさまに怪しいのである。そんなにあらゆる街角に、俺が立っているはずがない。「ま、たまたま通りかかったもんだから」という台詞を喉から血が出るほど繰り返す私に、彼女は天真爛漫な笑みをもって応え続けた。「あ!先輩、奇遇ですねえ!」…「黒髪の乙女」に片想いしてしまった「先輩」。二人を待ち受けるのは、奇々怪々なる面々が起こす珍事件の数々、そして運命の大転回だった。天然キャラ女子に萌える男子の純情!キュートで奇抜な恋愛小説in京都。

出版社
商品紹介

「黒髪の乙女」にひそかに想いを寄せる「先輩」は、夜の先斗町に、神社の古本市に、大学の学園祭に、彼女の姿を追い求めた。

おすすめコメント

「太陽の塔」の鬼才モリミが放つ、キュートでポップな片想いストーリーin京都! 「黒髪の乙女」にひそかに想いを寄せる「先輩」は、夜の先斗町に、神社の古本市に、大学の学園祭に、彼女の姿を追い求め、待ち伏せしていた。しかし天然キャラの彼女は「先輩」の想いには気づかず、待ち伏せはすべて奇遇だと思い込んでいる。そんな、二人を待ち受けるのは奇々怪々なる面々が起こす珍事件の数々、そして運命の大転回だった!

内容抜粋

私はなるべく彼女の目にとまるよう心がけてきた。吉田神社で、出町柳駅で、百万遍交差点で、銀閣寺で、哲学の道で、「偶然の」出逢いは頻発した。我ながらあからさまに怪しいのである。そんなにあらゆる街角に、俺が立っているはずがない。「ま、たまたま通りかかったもんだから」ちう台詞を喉から血が出るほど繰り返す私に、彼女は天真爛漫な笑みをもって応え続けた。「あ!先輩、奇遇ですねえ!」(本文より)

著者紹介

森見 登美彦 (モリミ トミヒコ)  
1979年、奈良県生まれ。京都大学農学部卒、同大学院農学研究科修士課程修了。2003年『太陽の塔』(新潮文庫)で第15回日本ファンタジーノベル大賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)