書店レビュー
総合おすすめ度:
全1件
-
-
上質の短篇集
-
おすすめ度
- 文真堂書店 相生店 (群馬県桐生市)
この作者の特徴としてストーリーの「説明」が極端に少ないというのがある。何故そうなったのか、何故そういう行動をしたのか、という説明は基本的に無い。キャラクターもそれを語らない。ただキャラの行動が描かれるのみである。そんなわけで、このマンガの面白さを人に伝えるのはとても難しかったりする。ちなみに漫画好きの友人たちに読ませた時の感想は「なにこれ、すげえ」と「面白い」の二種類だった。ただ、上述のように極端に無駄が削られているので、人によってはそもそも話がわからなかったりするかもしれない。でも、森鴎外やヘミングウェイの短編小説が好きならば一度読んでみて損は無いだろう。この漫画の「面白さ」は、そういった出来の良い短編小説に通じるものがありそうだ。
(2007年9月5日)
-
おすすめ度
-