• 本

ラットマン

出版社名 光文社
出版年月 2008年1月
ISBNコード 978-4-334-92593-2
4-334-92593-6
税込価格 1,760円
頁数・縦 290P 20cm

書店レビュー 総合おすすめ度: 全1件

  • 俺は、正しいことをした

    主人公・姫川は、結成14年のアマチュア・ロックバンドで活動している。その仲間にも隠している過去。それは、不運な事故と言われた姉の死だ。心の傷が癒えないまま、母との関係もギクシャクしている姫川。そんな彼を襲うのは、練習で使っていたスタジオでの死亡事故。事故か、事件か。不自然な状況から、疑心暗鬼になる仲間達‥。『片眼の猿』で、読者を見事なトリックで欺いた道尾氏が贈るのは、今回も見抜けない“罠”だ。勘違いが、思い込みが、真実をねじ曲げて見てしまう。姫川が知る真実とは?そして、読者が知る真実とは?タイトルである「ラットマン」の意味をくり返し反芻して、ラストまでつき進んで下さい。

    (2008年2月13日)

商品内容

要旨

結成14年のアマチュアロックバンドが練習中のスタジオで遭遇した不可解な事件。浮かび上がるメンバーの過去と現在、そして未来。亡くすということ。失うということ。胸に迫る鋭利なロマンティシズム。注目の俊英・道尾秀介の、鮮烈なるマスターピース。

出版社
商品紹介

焦燥。倦怠。狂おしい嫉妬。猜疑。謎に包まれた死。ようこそ。ここが青春の終わりだ。注目の俊英・道尾秀介の鮮烈なるマスターピース。

おすすめコメント

姫川はアマチュアバンドのギタリストだ。高校時代に同級生3人とともに結成、デビューを目指すでもなく、解散するでもなく、細々と続けて14年になり、メンバーのほとんどは30歳を超え、姫川の恋人・ひかりが叩いていたドラムだけが、彼女の妹・桂に交代した。そこには僅かな軋みが存在していた。姫川は父と姉を幼い頃に亡くしており、二人が亡くなったときの奇妙な経緯は、心に暗い影を落としていた。ある冬の日曜日、練習中にスタジオで起こった事件が、姫川の過去の記憶を呼び覚ます。――事件が解決したとき、彼らの前にはどんな風景が待っているのか。新鋭作家の新たなる代表作。

著者紹介

道尾 秀介 (ミチオ シュウスケ)  
1975年、東京生まれ。2004年、『背の眼』で第5回ホラーサスペンス大賞特別賞を受賞。2007年、『シャドウ』で第7回本格ミステリ大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)