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退屈力

文春新書 628

出版社名 文藝春秋
出版年月 2008年4月
ISBNコード 978-4-16-660628-3
4-16-660628-X
税込価格 792円
頁数・縦 213P 18cm

書店レビュー 総合おすすめ度: 全1件

  • 「退屈力」とは、なんと挑戦的なネーミングだろう。著者が現代社会を「高度刺激社会」と形容し、それに抗するための能力を提示してみせたのが本書である。唐辛子の刺激を好む人は、より強い刺激でなければ満足できなくなり、味覚が破壊されてゆくごとく、外からの強い刺激を浴び続けることは人間のもつ創造力を弱めてゆく。過剰なまでのサービスで溢れ、そのサービスを誰でも容易に享受することが可能になった現代社会への警鐘であると同時に、根本から教育というものを見直そうとする齋藤氏の気概が、とても輝いて見える1冊である。 (nori)

    (2008年7月21日)

商品内容

要旨

CM、ネット、ゲーム…加速する「高度刺激社会」にNO!今こそ必要なのは、少ない刺激で豊潤な満足感を得る“態度の転換”。キーワードは「退屈力」。それを鍛えるのが勉強なのだ。

目次

第1章 高度刺激社会批判
第2章 「退屈力」とは何か
第3章 ラッセル『幸福論』で考える「退屈力」
第4章 勉強が「退屈力」をつける
第5章 退屈は豊潤の源泉
第6章 人生に効く「退屈力」

著者紹介

齋藤 孝 (サイトウ タカシ)  
1960年静岡県生まれ。東京大学法学部卒業。同大学大学院教育学研究科博士課程を経て、明治大学文学部教授。著書に、『声に出して読みたい日本語』(草思社、毎日出版文化賞)、『身体感覚を取り戻す』(NHKブックス、新潮学芸賞)など多数。小学生向け・一般人向けセミナー「齋藤メソッド」主宰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)