光媒の花
出版社名 | 集英社 |
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出版年月 | 2010年3月 |
ISBNコード |
978-4-08-771337-4
(4-08-771337-7) |
税込価格 | 1,540円 |
頁数・縦 | 258P 20cm |
書店レビュー
総合おすすめ度:
全2件
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光媒の花
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- ほんのいえ宮脇書店越谷店 (埼玉県越谷市)
「山本周五郎賞」受賞の話題作。これまでに「日本推理作家協会賞」「大藪春彦賞」「ホラーサスペンス大賞特別賞」を獲得した道尾の新しいジャンルを開拓した連作群像劇である。人の心の読みをさせたら一級の筆者の描写から、静寂の中にも力強い訴えを感じる。著者にして「この全六章を書けただけでも、僕は作家になってよかったと思います」と言い切るほどに自信と満足感にあふれた仕上がりとなっている。作家・道尾のどのジャンルに興味をもつにせよ、この作品は彼の原点として一読をすすめる。
(2010年6月3日)
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いつだって変わってしまうのは人間のほうなのだ
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- ブックスオオトリ高円寺店 (東京都杉並区)
忘れてしまいたい過去・誰にも話せない過去・仕舞っておきたい過去。それぞれの中にある光と闇を静かに語りだすオムニバスで続いていく6章の物語。
(2010年5月7日)
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商品内容
文学賞情報 |
2010年
第23回
山本周五郎賞受賞 |
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要旨 |
もう、駄目だと思った。それでも世界は、続いていた―少女は無限の想像力でこの世界を生き延び、少年はたった一つの思い出にしがみつく。一匹の蝶が見た悲しみの先に広がる光景とは…渾身の連作群像劇。 |
おすすめコメント
●印章店を細々と営み、認知症の母と二人、静かな生活を送る中年男性。ようやく介護にも慣れたある日、幼い子供のように無邪気に絵を描いて遊んでいた母が、「決して知るはずのないもの」を描いていることに気付く……。三十年前、父が自殺したあの日、母は何を見たのだろうか?(隠れ鬼)●共働きの両親が帰ってくるまでの間、内緒で河原に出かけ、虫捕りをするのが楽しみの小学生の兄妹は、ある恐怖からホームレス殺害に手を染めてしまう。(虫送り)●20年前、淡い思いを通い合わせた同級生の少女は、悲しい嘘をつき続けていた。彼女を覆う非情な現実、救えなかった無力な自分に絶望し、「世界を閉じ込めて」生きるホームレスの男。(冬の蝶)など、6章からなる群像劇。大切な何かを必死に守るためにつく悲しい嘘、絶望の果てに見える光を優しく描き出す、感動作。
出版社・メーカーコメント
ミステリー界最注目作家が放つ、渾身の群像劇 痴呆の母を抱える中年男性、ホームレス殺害に手を染めた小学生の兄妹…大切な何かを守るため、人は悲しい嘘をつく。一匹の蝶が絶望の果てに見た光景とは――人間の弱さと優しさを描く連作長編。