• 本

ニコニコ時給800円

出版社名 集英社
出版年月 2011年7月
ISBNコード 978-4-08-771417-3
4-08-771417-9
税込価格 1,760円
頁数・縦 259P 20cm

書店レビュー 総合おすすめ度: 全1件

  • 愛すべき、時給800円の世界。

    友人がキョトンとした顔で言った、この本よくわからないんだけどどういうことなのか読んで教えて、と。さぁ、困った。「海猫沢めろん」なる怪しげな名前の著者は初めてだし、普段わたしはミステリーしか読まない。だが義務感に駆られてとりあえず読んでみた。
    連作の短編なのだが、これは…。
    わけわからん、と笑い飛ばそうとして、そうできない何かがある。この時給800円の世界の住人は他人か?この物語は本当にフィクションなのか?
    どいつもこいつも変人ばっかじゃん?な時給800円の世界、だがその世界はきっと自分が思うよりずっと近く、すでに片足突っ込んでいるんじゃないかという気もする。
    でも憐れむかなかれ、嘆くなかれ。この世界は決して底辺でも、まして不幸でもない。みんなしぶとくたくましく生きている、まぎれもない日常なのだ…。
    いや、やはり笑い飛ばしておくのが安全だ。くわばらくわばら。

    (2012年4月7日)

商品内容

要旨

仕事と人間の関係が変わる時、新しい世界への扉が開く。この日本の下流社会のさらに最下層で生きる。

出版社
商品紹介

東大生のキノキダは、時給800円のマンガ喫茶に雇われる。時給で働く若者達の世界を描く新鋭の連作短編集。

出版社・メーカーコメント

働けば働くほど、イタい人になっていく 東大生のキノキダは、時給800円のマンガ喫茶に雇われる。中卒で30歳過ぎの茶髪の店長はキノキダに敵愾心を…(「マンガ喫茶の悪魔」)。ほか、時給で働く若者達の世界を描く新鋭の連作短編集。

著者紹介

海猫沢 めろん (ウミネコザワ メロン)  
1975年大阪府生まれ。様々な職を経て文筆業につく(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)