• 本

未踏峰

祥伝社文庫 さ14−1

出版社名 祥伝社
出版年月 2012年5月
ISBNコード 978-4-396-33759-9
4-396-33759-0
税込価格 734円
頁数・縦 412P 16cm

書店レビュー 総合おすすめ度: 全1件

  • 未踏峰 未だ登頂されていない山

    北八ヶ岳の山小屋に、不思議な縁で集まった3人の若者は、誰一人として登山経験がないにも関わらず、ここに住み込みで働いている。そこへ人徳者の主人の”パウロさん”も加わり、4人で「ヒマラヤ未踏峰への登頂」というとてつもない計画を立ち上げる。一見無謀かと思われる挑戦だが、4人それぞれ挫折した人生を再生させるためには、不可欠な挑戦だったのだ。準備も進んできたある日、不足の事態が起き、パウロさんが参加できなくなってしまう。突然、経験的にも精神的にも大きな柱を失い、計画は断念せざるを得ないと思われたが、3人の若者はパウロさんの志を継いで、ヒマラヤ未踏峰へ立ち向かっていく。互いに支え合い困難を乗り越えようとする姿や、未踏峰にこだわった心境など、徐々に見えてくるにつれて、いつの間にか手に汗握って応援していました。「人生は苦痛だけではない、一歩踏み出せば景色も変わる」そんな風にパウロさんが見守ってくれている気がしました。

    (2019年7月20日)

商品内容

要旨

遺骨の入ったケースを胸に、それぞれに事情を抱える橘裕也と戸村サヤカ、勝田慎二の三人は、ヒマラヤ未踏峰に挑んでいた。彼らをこの挑戦に導いたのは登山家として世界に名を馳せ、その後北八ヶ岳の山小屋主人になった“パウロさん”だった。祈りの峰と名づけた無垢の頂きに、はたして彼らは何を見るのか?圧巻の高所世界に人間の再生を描く、著者渾身の長編山岳小説。

出版社・メーカーコメント

圧巻の山岳シーン、骨太の人間ドラマ。魂をすすぐ山岳巨編! 遺骨の入ったケースを胸に、それぞれに事情を抱える橘裕也(たちばなゆうや)と戸村(とむら)サヤカ、勝田慎二(かつたしんじ)の3人は、ヒマラヤ未踏峰に挑んでいた。彼らをこの挑戦に導いたのは登山家として世界に名を馳(は)せ、その後北八ヶ岳(きたやつがたけ)の山小屋主人になった“パウロさん”だった。祈りの峰(ビンティ・チュリ)と名づけた無垢(むく)の頂(いただき)に、はたして彼らは何を見るのか? 圧巻の高所世界に人間の再生を描く、著者渾身(こんしん)の長編山岳小説。

著者紹介

笹本 稜平 (ササモト リョウヘイ)  
1951年、千葉県生まれ。立教大学卒。出版社勤務後、海運分野を中心にフリーライターとして活躍。2001年、『時の渚』で第十八回サントリーミステリー大賞と読者賞をダブル受賞。04年、『太平洋の薔薇』で第六回大籔春彦賞を受賞。ミステリや冒険謀略小説の他、近年は警察小説、山岳小説の名手として存在感を示している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)