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評伝ナンシー関 心に一人のナンシーを

出版社名 朝日新聞出版
出版年月 2012年6月
ISBNコード 978-4-02-250977-2
4-02-250977-5
税込価格 1,650円
頁数・縦 327P 20cm

書店レビュー 総合おすすめ度: 全2件

  • TV番組や芸能人、有名人を言い得て妙な文章で切り捨てた人・・・好きなことを言うために孤独を選んだ人・・・今こそ、消しゴム版画というアナログな手段で世の中を批評してほしい(細川)

    (2012年10月23日)

  • テレビ評論という道の先駆者

    消しゴム版画家にして最高のコラムニスト・ナンシー関。彼女が亡くなって10年。今もナンシーの筆評鋭さを懐かしむ想いは消えない。そんなナンシーの生涯を深く探っていくのが本書だ。青森の、照れ屋のちょっと変わった女の子が、飛び抜けたテレビ評を書くナンシー関になるまで。深夜ラジオにハガキを投稿したり、サブカルに傾倒したり。徐々に独自のスタイルを完成させていく様が丁寧に取材されていく。宮部みゆき、山藤章ニ、リリー・フランキーなどナンシーとの想い出を語る人々の声も寂しげだ。鋭い批評眼・茶化しの天才。このナンシー関はどのように作られ、どう生きたのか。読めば読む程、今この時代にナンシーがいないことの無念さを、改めて強く感じざるを得ない。ナンシーのあとにナンシーなし。さみしい。

    (2012年8月3日)

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商品内容

要旨

青森から上京してきた18歳の予備校生は、どのようにして、消しゴム版画家にして名コラムニストとなったのか。他の追随を許さない鋭い批評眼は、いかにして生まれたのか。なぜ、魅力的で非凡な文章を書き続けることができたのか。ナンシーを知る人たちへのインタビューとともに、彼女自身の文章に垣間見えるいくつもの物語を紐解きながら、稀代のコラムニストの生涯に迫る。

目次

第1章 ナンシー関の才能とその影響力(作家宮部みゆきの場合
天性の観察眼と「規格外」という自意識 ほか)
第2章 “ナンシー関”が誕生するまで(照れ屋のちょっと変わった女の子
「ホットドッグ・プレス」での初仕事 ほか)
第3章 青森での関直美(子どものころから「大人」
実家でのナンシー ほか)
第4章 旅するナンシー、歌うナンシー(香港でパーマをかける
ハンコとスタンプ台を持ち歩く ほか)
第5章 ナンシー関の全盛期(はじめての単行本
愛用の消しゴム ほか)

出版社
商品紹介

消しゴム版画家・ナンシー関の死から10年。その文章は一向に色あせることはない。多くのインタビューでコラムニストの真実に迫る。

出版社・メーカーコメント

 消しゴム版画家・ナンシー関の死から10年。だが、その文章は一向に色あせることはない。いとうせいこう、リリー・フランキーをはじめ、ナンシーの文章に影響を受けたという宮部みゆきなど、多くのインタビューで重層的に希代のコラムニストの真実に迫る。

著者紹介

横田 増生 (ヨコタ マスオ)  
1965年福岡県生まれ。関西学院大学を卒業後、予備校講師を経て、米・アイオワ大学ジャーナリズム学部で修士号を取得。93年に帰国後、物流業界紙『輸送経済』の記者、編集長を務める。99年よりフリーランスに(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)