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アジア遊学 183

上海租界の劇場文化 混淆・雑居する多言語空間

  • 大橋毅彦/編 関根真保/編 藤田拓之/編
出版社名 勉誠社
出版年月 2015年4月
ISBNコード 978-4-585-22649-9
4-585-22649-4
税込価格 2,640円
頁数・縦 221P 21cm
シリーズ名 アジア遊学

商品内容

要旨

劇場文化から、20世紀前半の多文化多言語都市上海の様相を浮かび上がらせる―西欧諸国と日本の租界が乱立し、60ヶ国もの国籍を持つ人びとが生活をしていた上海では、多種多様な文化が混淆、雑居する空間がひろがっていた。中国の伝統演劇から、コンサート、ロシアバレエ、オペレッタの上演、映画やアニメの上映など、ライシャムシアターをはじめとした劇場文化の動向から、20世紀前半の上海における人と文化の諸相を探る。

目次

1 多国籍都市の中のライシャム(上海の外国人社会とライシャム劇場
沸きたつライシャム―多言語メディア空間の中で
ライシャム劇場、一九四〇年代の先進性―亡命者たちが創出した楽壇とバレエ
上海の劇場で日本人が見た夢
日中戦争期上海で踊る―交錯する身体メディア・プロパガンダ)
2 “中国人”にとっての蘭心(ライシャム劇場における中国芸術音楽―各国語の新聞を通して見る
蘭心大戯院―近代中国音楽家、揺籃の場として
ライシャム劇場(蘭心大戯院)と中国話劇―上海聯芸劇社『文天祥』を中心に
LYCEUMから蘭心へ―日中戦争期における蘭心劇場)
3 乱反射する上海租界劇場芸術(「吼えろ支那!」の転生とアジア―反帝国主義から反英、反米へ
楊樹浦における上海ユダヤ避難民の芸術文化―ライシャムなど租界中心部との関連性
上海の伝統劇と劇場―上海空間、「連台本戯」、メディア
神戸華僑作曲家・梁楽音と戦時上海の流行音楽
上海租界劇場アニメーション上映史考―『ミッキー・マウス』、『鉄扇公主』、『桃太郎の海鷲』を中心に)

著者紹介

藤田 拓之 (フジタ ヒロユキ)  
大阪産業大学准教授。専門はイギリス帝国史、上海史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)