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ハルキ文庫

出版社名 角川春樹事務所
出版年月 2005年4月
ISBNコード 978-4-7584-3167-5
4-7584-3167-1
税込価格 814円
頁数・縦 407P 16cm

書店レビュー 総合おすすめ度: 全1件

  • 1997年6月28日、神戸の〈少年A〉が逮捕された日を中心に、その前後二週間の日本の高校生と、その親の群像を描いた作品。高校生たちのブルセラ、クスリ、家庭内暴力など、センセーショナルな内容を多く含み、発売当初から賛否両論の問題作として話題となった1冊。当時の書評、「売春、いじめ、麻薬、家庭内暴力などを女子高生の視点から生々しく描き、子供の行動に対処できない親たちの心の迷走をあぶりだした小説だ。背景は神戸での児童連続殺傷事件。崩壊しつつある日本人の心と社会を写し取っており、読後の衝撃が大きい問題作」(時事通信) にあるように、子ども世代への親からのメッセージと読むのが、著者の意図であるのだろう。いずれ、本作は読むのにかなり体力と精神力を必要とする。これから手にとってみようとする読者は心してかかられたし。(のり)

    (2008年2月3日)

商品内容

要旨

帰国子女の菜々は、都内の女子高に通う十六歳。母親は作家で、シングルマザー。バツイチの編集者と同居している。学校では、イジメにあい、ブルセラでパンツを売らされている。菜々のクラスメートたちも、クスリ、売春、引きこもり、家庭内暴力…とそれぞれ悩みを抱えているが、「酒鬼薔薇聖斗」が逮捕された日、彼女は決意する。生まれた街で、もう一度すべてを始めよう、と。高校生の真実と親子の絆を描く衝撃の問題作、待望の文庫化。

著者紹介

盛田 隆二 (モリタ リュウジ)  
1954年、東京生まれ。85年「夜よりも長い夢」で早稲田文学新人賞入選。90年『ストリート・チルドレン』が野間文芸新人賞候補に。92年には『サウダージ』が三島由紀夫賞候補となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)