若者の労働運動 「働かせろ」と「働かないぞ」の社会学
出版社名 | 生活書院 |
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出版年月 | 2011年3月 |
ISBNコード |
978-4-903690-70-4
(4-903690-70-9) |
税込価格 | 2,750円 |
頁数・縦 | 307,15P 19cm |
書店レビュー
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東京堂書店 神田神保町店より
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- 東京堂書店 神田神保町店 (東京都千代田区)
自分の職場の労働条件が理不尽な事になっている。あるいは「働かなくてはならない」というプレッシャーに潰されそうな人たちへ。今までの労働組合活動とは少し違った、若者を中心とした色々な労働運動の形が紹介されています。日頃の労働状況に閉塞感を感じている人にも、労働運動に対する希望が見えてくる一冊。
(2012年4月10日)
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商品内容
目次 |
第1章 労働社会の変容と「若者の労働運動」(三つの「労働社会」論 |
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出版社・メーカーコメント
労働市場の周辺や外部に置かれ、労働によっても痛めつけられてきた「若者たち」。労働者階級としての確信は持ちえていず、デモでは、「働かせろ」と「働かないぞ」という矛盾したシュプレヒコールが飛び交う。労働から疎外され孤立させられた人々が、それゆえに団結をして労働問題に取り組んでいる運動、それが「若者の労働運動」なのである。 「若者の労働運動」は矛盾に満ちた運動である。組合員は労働問題を契機として集まり、不当解雇や賃金未払いなどの不法行為を企業に是正させるために日々走り回っている。その一方で、労働者としてのアイデンティティや「働かざるもの食うべからず」といったような労働規範を共有していない。職場や職業が異なり階級意識も共有していない人々を惹き付けるために、「青年」や「フリーター」、「プレカリアート」などの集合的アイデンティティの形成を試みてきた。それは一定の成功を収め,多くの組合員が加入するようになっているが、同時に多様なアイデンティティを持った人々と集合的アイデンティティとの間で葛藤も生じている。しかしこうした、通常の労働組合であれば乗り越えるべき課題と捉えられそうな矛盾や葛藤こそ、「若者の労働運動」の特徴であり、運動を運動たらしめているものなのである。