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ジェンダー研究の現在 性という多面体

出版社名 立教大学出版会
出版年月 2013年3月
ISBNコード 978-4-901988-22-3
4-901988-22-0
税込価格 2,970円
頁数・縦 220P 22cm

商品内容

要旨

ジェンダー研究の狙いは、性的マイノリティへの擁護に留まらず、性が、なぜ、どのように、どのような状況で、ある人生の選択に作用したかを徹底して探究することであり、それを学ぶことは、自分が属し、利害を共有している社会への批判的知性を養うことである。独自の視座から、人間の性が社会に記した「結果」の検証を行った9本の論文で構成された本書は、異なった学問領域の相互的な影響のもとに進展している現在のジェンダー研究の多彩な成果を学ぶ、格好のテキストである。

目次

第1部 語り得ぬものを描きぬく―性と表現の相剋(同性愛と小説―そのモティーフの現れをめぐって
幽霊的なものの召喚―ファン・ヘルマンとトラウマの詩
女性と風景―アメリカ南部文学の場合)
第2部 政治の作用を検証する―性の権力と制度(御手洗港のヴィーナス(遊女)その後
「慰安婦」問題からみた近代日本社会
軍国のジェンダー―灰田勝彦と男性性の攪乱)
第3部 文化・慣習を問いなおす―社会的性実践の再吟味(「エロ・グロ・ナンセンス」と性―男性同性愛の表象を中心に
生殖技術とわたしたち―「代理母」を中心に
ジェンダーと開発―WIDからGADへ)
附録 遊郭の跡を訪ねて―性を生存の場とした女たち、その被傷性と主体性

著者紹介

新田 啓子 (ニッタ ケイコ)  
1967年生まれ。1999年米国ウィスコンシン大学マディソン校英文学研究科博士課程修了。Ph.D。立教大学文学部英米文学専修教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)