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琉球船漂着者の「聞書」世界 『大島筆記』翻刻と研究

叢書・沖縄を知る

出版社名 勉誠社
出版年月 2020年3月
ISBNコード 978-4-585-29197-8
4-585-29197-0
税込価格 11,000円
頁数・縦 458P 22cm

商品内容

要旨

宝歴十二年(一七六二)旧暦四月、薩摩へ向かう一艘の琉球船が暴風雨に遭遇し、土佐へ漂着した。土佐藩の儒者戸部良熈が、乗船していた琉球人潮平親雲上から聞き書きをとり、琉球側からの提出資料とともにまとめたもの、それが『大島筆記』である。優れた教養を有した二人の邂逅により纏められた本書は、琉球王府が編纂した資料では窺えない、当時の琉球人が語った貴重な情報に満ち溢れている。漂着の次第はもとより、琉球の地誌全般、当地における文芸や言語、風俗、さらには、中国や日本など琉球を取りまく地域との交流・交叉の諸相を伝え、江戸期の琉球認識などを知るためにも貴重な資料である。諸本のうち最も内容の備わった最善本を初めて全編翻刻、校異を付し、さらに琉球船の土佐への漂着に関する貴重資料『琉球船漂恙記』『韓川筆話(抄)』『琉球人話』を収録。研究篇として、文献学・文学・文化史・外交史・空手史・言語学等に関する充実の論考六篇を収載した決定版。

目次

第1部 翻刻編(大島筆記(国立国会図書館所蔵)
附録『大島筆記』に関連する資料)
第2部 研究編(宝暦十二年琉球国船漂着記録『大島筆記』諸本について(改訂)
土佐国漂着の琉球船「聞書」資料の世界―『大島筆記』を中心に
琉球人の唐旅見聞談について
近世における琉球人の日本漂着
『大島筆記』をめぐる唐手の「伝来」に関する一考察
『大島筆記』に記された琉球語)

著者紹介

島村 幸一 (シマムラ コウイチ)  
1954年生まれ。立正大学文学部教授。専門は琉球文学・琉球文化史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)