• 本

水木しげるのニッポン幸福哀歌(エレジー)

角川文庫 み18−6

出版社名 角川書店
出版年月 2006年7月
ISBNコード 978-4-04-192912-4
4-04-192912-1
税込価格 692円
頁数・縦 269P 15cm

書店レビュー 総合おすすめ度: 全1件

  • 不満に満ちた現世こそ人間にとっての極楽か!?

    「幸福とはいかなるものか」と、問い続ける水木しげる先生が贈る、20の短編漫画集。幸福を願う時、ある者は金に執着し、ある者は色恋に迷う。だが、執拗に幸福を追い求める人の行く末は、どれも哀しい結末が待っているのだ。様々な妖怪と共に描かれる人間の”欲”。妖怪小豆洗いに人間の文明を知らせ、幸福にしてやろうと意気ごむ男性が必死に説得する様は、笑いを通り越し、哀れにさえ見える。「もっと楽しく、気楽にいきなさい」という水木先生の声が聞こえてくるようだ。

    (2006年8月16日)

商品内容

要旨

追いかければ追いかけるほど逃げていく「幸福」とは如何なるものか?幸福観察学会を主宰し、幸福の本質を探りつづけている水木しげるが描く、「幸福」にまつわる20の物語。幸福を夢見るあまり、哀しみを味わう人間たちの姿は、いつの世もかわらない。人生の達人、水木しげるが贈る珠玉の短編漫画集。人生の教科書がここにある。初文庫化作品「一つ目小僧」「役の行者」「打ち出の小槌」「時の神」など11編を含む20編を収録。

おすすめコメント

珍しい水木しげる民話を再編集! キミの知らない水木まんがかココに! 水木しげるが現代社会を痛烈に風刺した短編集。昭和44年に刊行されて以降、誰も見たこともない作品が多数収録。コレクターにとっても目が離せない貴重な短編の数々が一堂に!

著者紹介

水木 しげる (ミズキ シゲル)  
1922年(大正11年)鳥取県境港市育ち。徴兵でラバウルに送られ、激戦地で左腕を失うも九死に一生を得て生還した。戦後は、生活のために数々の職業に就く。ふとした縁で紙芝居作家になり、以後、貸本漫画家を経て、「ゲゲゲの鬼太郎」「河童の三平」「悪魔くん」の大ヒットを飛ばし、人気漫画家として多忙な日々に追われるようになる。紫綬褒章、旭日小綬章を受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)