• 本

殺人偏差値70

角川文庫 に4−95

出版社名 KADOKAWA
出版年月 2014年5月
ISBNコード 978-4-04-100972-7
4-04-100972-3
税込価格 792円
頁数・縦 308P 15cm

書店レビュー 総合おすすめ度: 全1件

  • 事件はひそやかに進行していた

     収録作品の初出が1960〜80年代のため今の時世とはそぐわない場面もあるにはある。けれどそれ以上に、人間の醜い感情や歪んだ世間など、現在にも共通していると感じるところが多い。だからこそ恐ろしく、まるで身近で事件が今進行しているような臨場感さえ感じられた。爽快さよりもどちらかというと恐ろしさと後味の悪さに唸ってしまうような作品ばかりだが、短編とは思えない密度の高さには唸らざるを得ない。
     実にさらりと十津川警部が出演しているのもまた乙。

    (2014年6月13日)

商品内容

要旨

2度の受験に失敗し、浪人生活を送る木村昌彦。3年目の大学入試の朝、目覚めた彼の目に飛び込んできたのは、8時40分を指す時計の針だった。自宅から会場までどんなに急いでも、9時開始の試験に絶対に間に合わない。あせった木村は「爆破予告」電話を入試会場にかける。思惑通り開始時刻は遅れ、念願の大学入学を果たすが、その行動に気付いている者がいて…。「受験地獄」ほか、幻の未文庫化作品を含めた7編を収録。

出版社・メーカーコメント

大学受験の当日、木村が目覚めると試験開始の20分前。どう考えても間に合わないと悟った木村は、大学に「爆弾予告」電話をかける。まんまと試験開始時刻を遅らせることに成功したが…。他7編収録。

著者紹介

西村 京太郎 (ニシムラ キョウタロウ)  
1930年東京生まれ。65年『天使の傷痕』で江戸川乱歩賞受賞。81年『終着駅殺人事件』で日本推理作家協会賞受賞。2004年には第8回日本ミステリー文学大賞を受賞。トラベル・ミステリーで活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)