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老いの深み

中公新書 2805

出版社名 中央公論新社
出版年月 2024年5月
ISBNコード 978-4-12-102805-1
4-12-102805-8
税込価格 924円
頁数・縦 237P 18cm

商品内容

要旨

80代から90代の大台へと足を踏み入れた作家がつづる日常。少しずつ縮む散歩の距離、少量の水にむせる苦しさ、朝ぼんやりと過ごす時間の感覚など、自身に起きる変化を見つめる。移りゆく社会を横目に「ファックス止り」の自分をなぐさめ、暗証番号を忘れて途方に暮れ…。一方、年長者が背筋を伸ばしてスピーチを聞く姿に爽快感を覚え、電車の乗客の「スマホ率」など新発見も。老いと向き合い見えたこと、考えたこと。

目次

1 まだ青二才という爽快感(片方だけの眼で読む、書く
単眼用の眼鏡と単行本 ほか)
2 喉につかえることはありませんか(老化監視人からの警告
ヤッタゼ、電車で単独外出 ほか)
3 危ない近道の誘惑(起立ゴッコを監視する眼
浴室からの救援信号 ほか)
4 日記帳は隙間だらけでよし(自転車衝突の無言劇
散歩をせかす直立の影 ほか)
5 八十代の朝と九十代の朝(正月の淋しげな日の丸
歩き読書を戒める間もなく ほか)

出版社・メーカーコメント

80代から90代の大台へと足を踏み入れた作家がつづる、老いの日々。少しずつ縮む散歩の距離、少量の水にむせる苦しさ、朝ぼんやりと過ごす時間の感覚など、自身に起きる変化を見つめる。一方、年長者が背筋を伸ばしてスピーチを聞く姿に爽快感を覚え、電車の乗客の「スマホ率」など新たな発見も。「ファックス止り」の自分をなぐさめ、暗証番号を忘れて途方に暮れて……。老いと向き合い見えたこと、考えたこと。

著者紹介

黒井 千次 (クロイ センジ)  
1932年(昭和7年)東京生まれ。55年東京大学経済学部卒業後、富士重工業に入社。70年より文筆生活に入る。69年『時間』で芸術選奨新人賞、84年『群棲』で第20回谷崎潤一郎賞、94年『カーテンコール』で第46回読売文学賞(小説部門)、2001年『羽根と翼』で第42回毎日芸術賞、06年『一日 夢の柵』で第59回野間文芸賞をそれぞれ受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)