
ベトナム戦争におけるエージェントオレンジ 歴史と影響
出版社名 | 文理閣 |
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出版年月 | 2004年4月 |
ISBNコード |
978-4-89259-456-4
(4-89259-456-3) |
税込価格 | 1,980円 |
頁数・縦 | 145P 21cm |
商品内容
要旨 |
ベトナムに、表面からは捉えにくい戦争の傷跡が深く残されている。米軍が1961年から1971年までの間に行なった、枯葉作戦によるダイオキシン汚染である。散布主剤であったエージェント・オレンジは有機塩素系除草剤2,4,5‐Tと2,4‐Dの混合液。2,4,5‐Tの中には高濃度のダイオキシンが不純物として混入していた。枯葉剤そのものは散布後まもなく環境中で分解してゆく。だがダイオキシンだけは残った。作戦のターゲットはマングローブや内陸の熱帯雨林だけではない。解放勢力への食糧補給を絶つために田園地帯への散布を行ない、収穫前の作物を枯らしている。当時、ベトナムの地上にいた解放側の兵士や農民たちは、直接間接に枯葉剤を浴びただけでなく、汚染水を飲み続け、汚染穀物も食べ続けたのであった。人体の中に入って脂肪組織に蓄積したダイオキシンは容易に排出されない。被害は次世代にまで及ぶこととなった。 |
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目次 |
第1章 ベトナム戦争における米軍による化学兵器使用の歴史概観 |