ほっかぶりして会いにおいで

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• （有）フジヤ書店 （北海道網走市）

話し手・聞き手・カメラマン、共に北海道鶴居村出身の３人による、丹頂ツルへの愛情あふれる一冊です。「ツルはめんこいよ」と目を輝かせて話すのは、ほっかぶりがトレードマークの渡辺トメさん。その昔、エサ場となっていた小学校が閉校したのをきっかけに、徐々にエサ場を自宅前に引き継ぎ、世話をかかさず40年。今ではすっかりツル達にほっかぶり姿を覚えられています。しかし、ツルは自然のものだから親しげにしないと決めているというトメさん。この事はとても大事で、最近急激に増えた観光客やマナーを守らない一部の釣り人達にも、是非伝えたいと言っています。ツル達を想うトメさんのこうした考え方や言葉に感銘を受けて、ツルへのエサ代をそっと置いていく人もいるそうです。こうして愛情が愛情を呼んでどんどん愛護の輪が広がっていく…。その輪の中心でツル達へ優しいまなざしを向けているトメさんが見えるようです。

（2007年6月19日）