• 本

横浜の時を旅する ホテルニューグランドの魔法

出版社名 春風社
出版年月 2011年12月
ISBNコード 978-4-86110-296-7
4-86110-296-0
税込価格 1,760円
頁数・縦 278P 20cm

書店レビュー 総合おすすめ度: 全1件

  • 老舗ホテルを通じて紐解く横浜の歴史

     「神奈川県出身?ああ!横浜の人ですね!」という反応がネタとなるように
    その名を知られ、県内において中心的な役割を担うだけでなく、また、西洋文化の
    上陸地点としても名高い横浜。そんな横浜の玄関口ともいえる横浜港に近く、
    山下公園通りに建つ老舗「ホテルニューグランド」が本書の主人公である。

     開国から関東大震災、第二次大戦から現在に至る横浜の歴史の中で、
    ホテルニューグランドはどのような役割を担ってきたのか、そしてその中では
    どんなエピソードが生まれてきたのか。ホテルに宿泊した著名人はもとより、
    黎明期のホテルを支えた人々、そして老舗となった現在のニューグランドを
    支える人々に至るまで、本書はそこで紡がれてきた数多のエピソードを紹介し、
    ホテルを通じて横浜の、時には日本の歴史の一側面を紐解くものである。

     著者のホテルに、そして横浜に対する愛情が強く感じられる本文は、どこか
    ゆったりとした時間の流れを読者に感じさせ、その上でホテルという独特の
    世界への興味を惹いてやまない。横浜の書店がオススメしたい横浜の一冊である。

    (2013年11月27日)

商品内容

要旨

関東大震災からの復興を期して建てられ、マッカーサー、チャップリン、裕次郎、大作家たちも泊った一流ホテル。ここには、横浜と近代日本の歴史を知るヒントが隠されている。横浜を深く愛する作家が、優雅でちょっぴり知的な旅へご案内。

目次

開港横濱の大パノラマ
日本の職人技・横浜家具
関東大震災復興のシンボル
横浜の洋食店に根付くサリー・ワイルの心
ミスター・シェイクハンドが迎えたマッカーサー
明治の世界一周旅行―野村みち
犬を連れたロシア婦人
大仏次郎の部屋と二人の「おはな」
日本の命運を賭けたニューグランドの一夜
不思議な形―横浜中華街
文豪たちを魅了した元町
ホテル・レストランの楽しみ方―宇佐神茂ホテルニューグランド総料理長に聞く
中庭の美味―イル・ジャルディーノ
ベテラン・バーテンダーは水先案内人
日本は絹の国だった
アフタヌーンティーと横浜のお茶場
氷川丸の数奇な年月
インド水塔が山下公園なわけ
やっぱりジャズでしょ、横浜は

出版社・メーカーコメント

関東大震災からの復興を期して建てられ、マッカーサー、チャップリン、裕次郎、大作家たちが泊まった一流ホテル。ここには、横浜と近代日本の歴史を知るヒントがたくさん隠されている。この街を愛するミステリー作家が、その魅力と楽しみ方を余すところなく教えます。優雅でちょっと知的な横浜ぶらり旅へのいざない!

著者紹介

山崎 洋子 (ヤマザキ ヨウコ)  
1986年、第三二回江戸川乱歩賞を「花園の迷宮」で受賞。小説家としてデビュー。横浜を舞台にした著作が多い。舞台の脚本・演出も手掛ける。2010年、地域放送文化賞(NHK主催)受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)