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平和なる共生の世界秩序を求めて 政治哲学の原点

出版社名 知泉書館
出版年月 2013年6月
ISBNコード 978-4-86285-158-1
4-86285-158-4
税込価格 2,420円
頁数・縦 203P 20cm

商品内容

要旨

日本に政治哲学はあるのだろうか?残念だがわが国には政治哲学が欠如しており、さらに深刻なのは哲学者自身がその反省意識を持たず、政治家や国民も哲学者にそれを求めてこなかったことにある。自民党による長期政権が崩壊して20年、新しい政治と国家の未来像が見えてこない中、今こそ善き国民と善き国家とは何かを問う政治哲学が要請されている。著者は古代ギリシャにおいて、プラトン、アリストテレスによって形成された政治哲学の真意を、『ポリテイア』『法律』『政治学』『ニコマコス倫理学』を通して簡潔に説明し、それが近代デモクラシーや政治の源泉であることを明らかにする。科学技術の目覚ましい進展は、わが内なる自然と外なる自然に大きな亀裂を生み出している。自然との共生によって育んできたわが国の伝統文化の豊かな知恵をグローバル化する世界にいかに発信するのか。二十数年に及ぶ業績を集成して世に問う、著者渾身の一書。

目次

はじめに 政治哲学の確立を求める
第1章 政治の原点としての哲学―いま日本の哲学に求められているもの
第2章 公共性―ギリシャ政治哲学の原点
第3章 「理想国」論への視座―三大著作の収斂点をめぐって
第4章 共生―自然の内における共生・東アジアからの声
第5章 報復の正義と赦しの正義―共生の正義を求めて
おわりに 自然の内に生きる―政治哲学の原点を探る

著者紹介

加藤 信朗 (カトウ シンロウ)  
1926年東京都に生まれる。1950年東京大学文学部哲学科卒業。上智大学文学部教授、東京都立大学人文学部教授、ケンブリッジ大学客員研究員、聖心女子大学文学部教授、ペンシルベニア大学客員教授を経て、東京都立大学名誉教授。聖心女子大学キリスト教文化研究所・公開ゼミナール講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)