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日本映画におけるテクスト連関 比較映画史研究

出版社名 森話社
出版年月 2016年4月
ISBNコード 978-4-86405-093-7
4-86405-093-7
税込価格 10,780円
頁数・縦 659P 22cm

商品内容

要旨

戦後日本映画の黄金期を代表する小津安二郎、溝口健二、黒澤明、木下恵介、今井正の作品を、綿密なショット分析によって主に外国映画と相互比較をし、さらに他の芸術や芸能との連関にも言及しながら、テクスト間の影響関係や相互作用を明らかにする。戦前の作品が中心だった『日本映画における外国映画の影響―比較映画史研究』(1983年)上梓後に執筆された遺稿を今回あらたに編集した。

目次

日本映画の雰囲気
1 小津安二郎(小津と歌舞伎
二人の老やもめ―小津映画“移りの詩学”の誕生
無限の“空”の入れ子構造―伝統芸術と『晩春』のテクスト連関
『東京物語』の時空の揺らぎ)
2 溝口健二(『近松物語』と下座音楽)
3 黒澤明(『素晴らしき日曜日』―黒澤明とD.W.グリフィス
『酔いどれ天使』と対照の語り
『裸の町』の『野良犬』への影響―両作品に関する内外の言説の史的展望
『野良犬』における反射性
『羅生門』の光と影の錯綜
『七人の侍』と外国映画)
4 木下恵介(『わが恋せし乙女』のテクスト連関
木下恵介とフランク:キャプラ
リリー・カルメンて誰だ―テクスト連関の申し子
『二十四の瞳』のテクスト連関―ジャン・ルノワールから歌尽し人揃えまで)
5 今井正(『青い山脈』と『ミネソタの娘』―占領下の今井映画と欧米映画のテクスト連関
『また逢う日まで』と『ピエールとリュース』―二作品の窓ガラス越しのキス・シーンの差異の意味
『どっこい生きてる』と『自転車泥棒』―戦後の革新的西欧映画と日本映画との一つの出会い)
成瀬巳喜男の映画的宇宙

著者紹介

山本 喜久男 (ヤマモト キクオ)  
映画史研究。1931年東京にて出生。1954年早稲田大学第一文学部英文学専修卒業。1958年早稲田大学大学院文学研究科演劇専修修士課程修了。1967年同博士課程満期退学。1971年早稲田大学文学部演劇専修専任講師。1974年同助教授。1979年同教授。1997年早稲田大学を退職。2000年没
奥村 賢 (オクムラ マサル)  
映画・映像研究。いわき明星大学教養学部教授
佐崎 順昭 (サザキ ヨリアキ)  
日本映画史研究。東京国立近代美術館フィルムセンター研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)