• 本

電力改革の争点 原発保護か脱原発か

出版社名 緑風出版
出版年月 2017年6月
ISBNコード 978-4-8461-1709-2
4-8461-1709-X
税込価格 2,420円
頁数・縦 200P 20cm

商品内容

要旨

電力改革先進国では「再生可能エネルギー100%の社会」もそう遠くない。日本でも2016年4月の電力全面自由化をはじめとした電力改革により、既存の電力会社のシェアが次第に低下し、原発も次第に不要になっていく。ところが経産省は、原子力村からの要請に基づき「電力システム改革貫徹」と称する原発保護政策を画策している。本書は、「電力システム改革貫徹」がいかに違法、かつ有害無益な「電力改革妨害」策であるかを、また、膨大な「放射能で汚染された廃棄物・土壌」の処理をめぐる国の政策が、国民の健康への脅威を計り知れないものにする、とんでもない放射能拡散政策であることを明らかにする。

目次

第1章 電力改革とは何か(電力自由化の進展
垂直統合型から構造分離型へ
規制料金と自由料金
電力改革の工程
「改革貫徹」のための委員会等の設置)
第2章 「改革貫徹」を批判する―その1 託送料金への上乗せ(託送料金上乗せは違法である
賠償費の託送料金上乗せを批判する
廃炉費の託送料金上乗せを批判する)
第3章 「改革貫徹」を批判する―その2 市場の創設(容量市場はなぜ必要か
ベースロード電源市場は必要か
非化石価値取引市場は必要か)
第4章 原発は不要になっていく(原発は高コストの失格電源
原発による火力の出力抑制は不経済である
原発は再生可能エネルギーを圧迫している
電力改革が原発を不要にしていく
調整電源の火力も不要になっていく)
第5章 放射能拡散政策を批判する(放射能拡散政策の経緯
難航する中間貯蔵施設
汚染土の公共事業利用は放射能拡散・東電免責につながる愚策である)

著者紹介

熊本 一規 (クマモト カズキ)  
1949年佐賀県小城町に生まれる。1973年東京大学工学部都市工学科卒業。1980年東京大学工系大学院博士課程修了(工学博士)。和光大学講師、横浜国立大学講師、カナダ・ヨーク大学客員研究員などを経て、明治学院大学教授。ごみ・リサイクル問題で市民サイドからの政策批判・提言を行なうとともに、各地の埋立・ダム・原発等で漁民をサポートしている。専攻は、環境経済・環境政策・環境法規(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)