現代に生きるすべての市民と専門家に必須な教養として、数理科学教育の構築を提案する野心的な一書。日本人の数理科学能力を問い、文系・理系区分のもとで歪められてきた数理科学教育の姿を洗い直し、ビッグ・データを扱う能力をはじめとする現代的教養論を大学人に捧げる。

第１部　市民の教養としての数理科学（教養教育としての数理科学教育
日本の数理科学教育の現状と課題
ＳＴＥＭ教育をめぐる国際動向と日本の課題）
第２部　大学における数理科学教育（大学教育における数理科学教育の現状と課題
大学における統計科学・データサイエンス教育の課題と展望
滋賀大学データサイエンス学部の試み
教養教育における数理科学教育の試み
イノベーション人材育成に資する数学教員養成の在り方
科学技術人材と数量的リテラシー―科学技術立国を支える基盤）
第３部　文系学問と数理科学教育（社会学における数理科学教育の現状と課題
教育学教育の課題―エビデンスを支える教育測定学から
経済学と数理科学教育の課題）