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頼介伝 無名の起業家が生きたもうひとつの日本現代史

出版社名 苦楽堂
出版年月 2018年7月
ISBNコード 978-4-908087-08-0
4-908087-08-3
税込価格 2,200円
頁数・縦 296,6P 20cm

商品内容

要旨

1万冊を収める著者の書庫は、祖父・頼介が最後に残した遺産で造られた。岸信介と同級生だったという祖父は、どのように財を成し、そして失ったのか。「無名の起業家」の足跡を辿る旅が始まる。戦前の南洋ダバオ。暴動の街・神戸と鈴木商店の興亡。満鉄相手の大商売。『細雪』の地での成金暮らし。すべて戦禍で失われた8隻の船。終戦直後の再起。『華麗なる一族』を地で行く製鉄業での栄光と破綻。頼介の生涯は、そのまま神戸そして日本の忘れられた近現代史と重なっていく。この国の百年を体感する傑作大河評伝。

目次

序 なぜ祖父の人生をたどり返すのか
第一部 祖父と出会う(第一章 一八九七(明治三〇)年生まれの世代について
第二章 「楽園」ダバオへ
第三章 労働者のるつぼ・東出町)
第二部 成り上がりと戦争(第四章 満洲の夢と阪神間モダニズム
第五章 船を造る)
第三部 起業家の復活と死(第六章 再起
第七章 ワンマン経営
第八章 最後の賭け
第九章 起業家の死)
終章 神戸についての省察

著者紹介

松原 隆一郎 (マツバラ リュウイチロウ)  
社会経済学者、放送大学教授。1956年、神戸市生まれ。東京大学工学部都市工学科卒、同大学院経済学研究科博士課程単位取得退学。東京大学大学院総合文化研究科教授を経て現職。著書に『経済思想入門』(ちくま学芸文庫)、『ケインズとハイエク』(講談社現代新書)、『日本経済論』(NHK新書)など。故郷・神戸を採りあげた著書に『失われた景観』(PHP新書)、祖父・頼介に触れた著書に『書庫を建てる』(堀部安嗣との共著、新潮社)がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)