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地政学から見るスリランカ政治 植民地支配、分離独立主義と国民統合問題、政治経済危機

出版社名 大学教育出版
出版年月 2024年3月
ISBNコード 978-4-86692-283-6
4-86692-283-4
税込価格 2,750円
頁数・縦 135P 22cm

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要旨

「インド洋の真珠」と呼ばれる島国で「光り輝く島」という意味を持つスリランカ。1948年の独立以来、アジアにおける民主主義のモデル国とされてきたが、近年は民族対立によるテロや経済危機に見舞われるとともに、地政学上の要衝でもあるために、米中対立に巻き込まれるなどの混乱が続いているようだ。
本書では、スリランカの政治を地政学と歴史の観点から分析し、日本や中国、インド、米国などの関係におけるスリランカの立場や役割を考察している。スリランカは多民族・多宗教国家であり、民族間の対立や、政府による優遇政策をめぐる内政問題を抱える。その上で、石油輸送などの重要航路の真ん中にあり、中国のBRI(一帯一路)構想にとっても要となるなど、地政学上極めて重要視されている。そのためスリランカは「非同盟外交・全方位外交」を原則としている。
著者は福岡女子大学国際文理学部国際教養学科教授で、専門は国際関係論・平和研究。スリランカのスリ・ジャヤワルダナプラ国立大学卒業後、英国のブラッドフォード大学の修士課程、広島市立大学の博士後期課程を修了。2020年より現職。
※要旨の情報〔社会情勢、著者経歴など〕は、作成日当時のものです。
以降内容が変わっている場合があります。[要旨作成日:2024年5月15日]

商品内容

要旨

大国間競争から見えてくるスリランカ危機の不都合な真実。日本はどう動くべきか?これまでの歴史的経緯と地政学的な枠組みから解釈、四半世紀にわたる筆者独自の分析による一冊!

目次

第1章 地政学と英米諸国の世界覇権から見るスリランカ
第2章 アイデンティティのダイナミズム―スリランカ国民・国家の成り立ち
第3章 植民地支配の負の歴史―分断社会はいかに生まれたのか
第4章 独立後のスリランカ政治―民族対立・分離主義とLTTEのテロを中心に
第5章 LTTEの打倒とその後のスリランカの政治―スリランカが抱える内憂外患
第6章 インド洋圏における大国間競争とスリランカ
第7章 インド太平洋時代における日本とスリランカの関係

著者紹介

じゃやせーな,ぱすましり (ジャヤセーナ,パスマシリ)   Jayasena,Pathmasiri
福岡女子大学国際文理学部国際教養学科教授。1997年スリ・ジャヤワルダナプラ国立大学卒業(スリランカ)、2007年ブラッドフォード大学平和学研究科修士課程終了(英国)、2009年広島市立大学国際学研究科博士後期課程修了。2011年から2020年3月まで福岡女子大学国際文理学部国際教養学科准教授、2020年4月より現職。現在は、スリランカと環インド洋諸国の外交と安全保障に関心を持って取り組んでいる。専門は国際関係論・平和研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)