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シャルル・フーリエの新世界

出版社名 水声社
出版年月 2024年7月
ISBNコード 978-4-8010-0817-5
4-8010-0817-8
税込価格 7,700円
頁数・縦 420P 22cm

商品内容

要旨

奇抜な理論とユートピア的な実践によって、一部の熱心な弟子たちをのぞいては同時代人に理解されず、後年、空想的社会主義者として学説史の端に置かれたシャルル・フーリエの思想は、20世紀後半になってその全容を現し始めた。壮大な歴史観のもとに、種々の造語、奇想天外なエピソードを交えて、理想の共同体の建設を唱える彼の著述は、労働、産業、経済、婚姻、家族、道徳をめぐって、現代社会を根底から覆すアイディアの宝庫であった。

目次

第1部 フーリエとは誰か(嗜好の洗練による「文明」から「調和」へのパッサージュ―奢侈をめぐるフーリエと経済学的知
アナロジー論と自然的平衡錘の理論―『産業の新世界』序文の一草稿の検討
アソシニーションの二つの(失われた)起源―フーリエとサン=シモン主義)
第2部 思想の諸相(フーリエの理想建築構想とその変貌
コンフィチュール/コンポートあるいは「調和世界」のパン―フーリエにおける子どもと食の問題
分人主義的結婚論の先駆者フーリエ―『愛の新世界』とヘーゲル『法の哲学』における遺産相続の問題
密謀、あるいは産業のとばくち―フーリエからだいぶ離れて)
第3部 フーリエはどう読まれたか(政治的なものの感覚的革命としてのファランステールの爆発的拡大について
情念の社会学としての神学―クロソウスキーにおけるフーリエ
シャルル・フーリエと物書き狂人―レーモン・クノーの視点から)
幕間 二一世紀におけるフーリエ研究の活力
第4部 フーリエをどう読むか(詩「未来はオーレンカのもの」をめぐって
シャルル・フーリエの情念を天然知能的計算に転回する
フーリエの未来の肉体としての反古墳―いや、墓とは?)

著者紹介

福島 知己 (フクシマ トモミ)  
帝京大学准教授(社会思想史)
篠原 洋治 (シノハラ ヒロハル)  
慶應義塾大学非常勤講師(社会思想史)
金山 準 (カネヤマ ジュン)  
北海道大学大学院教授(社会思想史)
小澤 京子 (オザワ キョウコ)  
和洋女子大学教授(表象文化論)
橋本 周子 (ハシモト チカコ)  
関西学院大学准教授(思想史)
藤田 尚志 (フジタ ヒサシ)  
九州産業大学教授(フランス近現代思想)
森元 庸介 (モリモト ヨウスケ)  
東京大学大学院教授(フランス思想史)
ペリエ,フロラン (ペリエ,フロラン)   Perrier,Florent
レンヌ第二大学准教授(美学・芸術理論)
大森 晋輔 (オオモリ シンスケ)  
東京藝術大学教授(フランス文学・思想)
塩塚 秀一郎 (シオツカ シュウイチロウ)  
東京大学大学院教授(フランス文学)
ブシェ,トマ (ブシェ,トマ)   Bouchet,Thomas
ローザンヌ大学連携教授(一九世紀社会政治思想史)
阿部 日奈子 (アベ ヒナコ)  
詩人
郡司 ペギオ幸夫 (グンジ ペギオユキオ)  
早稲田大学教授、神戸大学名誉教授(生命理論)
中村 恭子 (ナカムラ キョウコ)  
日本画家、大阪大学中之島芸術センター准教授
清水 雄大 (シミズ ユウダイ)  
獨協大学他非常勤講師(フランス哲学・思想)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)