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フィクションとしての家族 近現代ドイツ語圏における家族の文学史

出版社名 松籟社
出版年月 2025年3月
ISBNコード 978-4-87984-461-3
4-87984-461-6
税込価格 3,520円
頁数・縦 375P 19cm

商品内容

要旨

18世紀から21世紀までのドイツ文学が描いた家族という虚構。文学テクストにおける「家族」の表象は、社会制度としての「家族」の影響を強く受けつつ、理想化され絶対化された虚像としての「家族」の実態を浮かび上がらせる。フィクションとしての文学が社会に問いかける「家族」の歴史を読み解く。

目次

第一部 家族の黎明:十八世紀(感情とカップル―ゲラート、ゲーテ、レンツの小説を例に
「子殺し女」の文学―十八世紀末におけるケア領域の浮上
希求され、拒まれる家族―クレメンス、ブレンターノの『ゴドヴィ』を中心に)
第二部 家族の危機:十九世紀(母親たちの女性解放―十九世紀の家庭雑誌とカール・グツコー『家のかまどの団欒』誌
シュトルムの『白馬の騎手』における家族の幻影
良き家族の恵まれた犠牲者たち―トーマス・マン『ブッデンブローク家の人びと』にみる)
第三部 家族をめぐる闘争:二十世紀から現代へ(ザルテン『バンビ』に見る家族像―異性愛と父子愛の緊張関係
近代家族とセクシュアリティ―ウニカ・ツュルンの『暗い春』について
ジェンダー、痛み、悼み―エルフリーデ・イェリネク『スポーツ劇』における「家族」
ナチズムとの対決の場としての「家族」と移民の「家族」)

著者紹介

吉田 耕太郎 (ヨシダ コウタロウ)  
大阪大学人文学研究科教授
西尾 宇広 (ニシオ タカヒロ)  
慶應義塾大学文学部准教授
福岡 麻子 (フクオカ アサコ)  
東京都立大学人文社会学部准教授
藤原 美沙 (フジワラ ミサ)  
京都女子大学文学部准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)