権力にとって都合の良い人々を育てる場になってしまった教室の知を疑い、学校の在り方を変革する教師像を探る。批判的教育学のキーパーソンの著書、初の邦訳。

第１部　学校教育の言語についての再考察（学校教育の言語についての再考察
カリキュラムの新たな社会学に向けて
教室での社会的教育―隠れたカリキュラムの力学
行動目標、人間目標の克服）
第２部　リテラシー、文章力、声の政治学（社会科における文章力と批判的思考
大衆文化と新しい文盲（非識字）の増加―読解の意味
批判的教授法、文化の政治学、経験の言説
パウロ・フレイレの仕事に見る文化、権力、変革―教育の政治学に向けて）
第３部　教えること、知的作業、文化の政治学としての教育（変革的知識人としての教師
カリキュラム研究と文化の政治学
カルチュラル・スタディーズの必要性
教師教育と民主主義改革の政治学）
第４部　批判と可能性の言語に向けて（公教育の危機と可能性
再生産を再生産する―習熟度別編成の政治学
アントニオ・グラムシ―急進的な政治学に向けた学校教育
批判的教育における連帯、倫理、可能性）

権力にとって都合の良い人々を育てる場になってしまった教室の知を疑い、学校の在り方を変革する教師像を探る。