• 本

近世小説・営為と様式に関する私見

出版社名 京都大学学術出版会
出版年月 1993年12月
ISBNコード 978-4-87698-008-6
4-87698-008-X
税込価格 5,874円
頁数・縦 455P 23cm

商品内容

文学賞情報

1994年 第16回 角川源義賞・国文学部門 賞名変更(第24回まで)受賞

要旨

本書は、出版の自立つまり販売を目的とした虚構作品は、いつ、誰れによって開始されたか。近世小説史上の営為と様式について、仮名草子・浮世草子・読本・滑稽本・洒落本・人情本などの展開の中にそれを探り、注目すべき諸問題を論じるものである。

目次

草子屋仮説
刊行のための虚構の発生(謡曲を題材とした仮名草子について
本朝女鑑の虚構)
西鶴流の文体について(その創成と頽唐)
仮作軍記の方法
近世に於ける曾我物語の軍談について
『呉服文織時代三国志』について
小冊子の板行に関する場所的考察―洒落本の場合
滑稽本としての劇書
近世小説の水滸伝受容私見(「板東忠義伝」と「絵本更科草紙」
「通俗忠義水滸伝」の訳者と「渚の藻屑」
「新編水滸画伝」と馬琴の金聖歎批判)
馬琴をめぐる書肆・作者・読者の問題
『覊旅漫録』の旅に於ける狂歌壇的背景について
近世における小説評論と馬琴の「半諱窓談」
『南総里見八犬伝』私見(八犬伝の構想に於ける対管領戦の意義
「吾仏乃記」の世界と「南総里見八犬伝」)