• 本

藤沢周平 負を生きる物語

集英社新書 0125

出版社名 集英社
出版年月 2002年1月
ISBNコード 978-4-08-720125-3
4-08-720125-2
税込価格 748円
頁数・縦 238P 18cm

商品内容

文学賞情報

2002年 第15回 大衆文学研究賞 評論・伝記部門受賞

要旨

藤沢周平の魅力とは何か。武家もの、市井もの、浪人もの、捕物ものそれぞれに、人と時代を見る目の確かさ、深く強く描く抜群の小説技法があげられる。著者は、戦争嫌い、熱狂嫌い、流行嫌いの藤沢周平に「反時代的な憤怒」を読み取り、「荒涼としてなつかしい物語世界を旅する悦び」を語る。「世界は悦びや愉しみや安心よりも、わずかに悲しみや苦悩や不安が多いと感じる」人間に自分を重ね、作品にふれて「これでしばらく生きていける」とつぶやく。清新な藤沢ワールド・ガイドブック。

目次

藤沢周平、その魅力の源泉―荒涼としたなつかしさ
負を生きる物語、その魅力の源泉―誰か一人は悲しまなければならない
第1部 負を生きる物語のほうへ―それは藤沢周平ではない/これが藤沢周平である(兄にかわって、ひと言言うべきことがある―武家ものと市井もの
よみがえる記憶に―市井もの一
「泣かない女」の系譜―市井もの二 ほか)
第2部 藤沢周平のほうへ―同時代作家と藤沢周平(三枚の写真から―暗転また暗転の後に
藤沢周平の誕生―反時代的な憤怒がそそぎこまれた
時代小説の暗い輝き―もうひとつの現代小説)

出版社
商品紹介

戦争嫌い、熱狂嫌い、流行嫌い。稀有の小説職人・藤沢周平の人と作品ガイドブック。作品群を丁寧に読み解き、魅力の源泉に迫る。

おすすめコメント

作家亡き後、ますます輝きを放つ藤沢文学。名作ぞろいの作品群のなかから、ふだんあまり取り上げられることのない短編をあえて選び、ジャンル別に魅力を徹底紹介する。

出版社・メーカーコメント

戦争嫌い、熱狂嫌い、流行嫌い──稀有の小説職人・藤沢周平の人と作品ガイドブック。武家もの、市井もの、浪人もの、捕物もの、それぞれの作品群を丁寧に読み解き、魅力の源泉に迫る。第15回尾崎秀樹記念・大衆文学研究賞(評論・伝記部門)受賞作。

著者紹介

高橋 敏夫 (タカハシ トシオ)  
1952年香川県生まれ。文芸評論家。早稲田大学文学部教授。早大大学院修了。著書『ゴジラが来る夜に』、『ゴジラの謎・怪獣神話と日本人』で怪物を通して現代の歪みを描き、『絶滅以後』『それは危機からはじまった』で95年以後の社会と心の崩壊を捉えるなど、社会事象や映画、漫画、文学を素材に鋭い現代批評を展開(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)