• 本

三年坂 火の夢

出版社名 講談社
出版年月 2006年8月
ISBNコード 978-4-06-213561-0
4-06-213561-2
税込価格 1,760円
頁数・縦 380P 20cm

書店レビュー 総合おすすめ度: 全1件

  • 2006年第52回江戸川乱歩賞受賞作。この歴史あるミステリー小説の新人賞を受賞したのは、本賞2回目の応募で射止めた早瀬乱(はやせ らん)氏である。著者は1963年大阪府生まれ。2004年『レテの支流』が日本ホラー小説大賞長編賞佳作となりデビュー。本書が2冊目の単行本である。物語の舞台は明治時代の東京、学生を中途でやめ、東京から故郷へ戻った兄の不審な死に疑問を持った弟の実之は、一高受験のための予備校通いを口実に上京し。勉強と調査に明け暮れる。坂に注目した着点も斬新で、頻繁に登場する地名はさながら東京ガイドブックのようである。ただし、その豊富な説明がストーリーの流れを鈍重にしてしまった感があり、この点やや読みづらさを感じたことは否めない。最後まで先の読めない展開が、次のページをめくる手にもどかしさを感じるほど夢中にさせるものがあっただけに惜しまれる。(のり)

    (2007年11月10日)

商品内容

文学賞情報

2006年 第52回 江戸川乱歩賞受賞

要旨

「三年坂で転んでね」―そう言って兄は死んだ。火の街を疾走する謎の人力俥夫。「隠された坂」が背負う運命とは?第52回江戸川乱歩賞受賞作。

出版社
商品紹介

兄が残した言葉の謎を追う実之。三年坂の謎を追う者たち。各々が東京に7つある三年坂に辿り着いたとき、さらなる謎が明らかになる。

出版社・メーカーコメント

綾辻行人氏絶賛の本年度乱歩賞受賞作。 兄が残した言葉の謎を追う実之。もうひと組、三年坂の謎を追う者たち。各々が東京に7つある三年坂の存在に辿り着いたとき、さらなる謎が明らかになってくる。

著者紹介

早瀬 乱 (ハヤセ ラン)  
1963年、大阪府生まれ。法政大学文学部英文学科卒業後、大学受験のための英語講師となる。1991年からは大学受験予備校を自ら経営するが、その後、解散。2004年、『レテの支流』で日本ホラー小説大賞長編賞佳作となり、同作は角川ホラー文庫から出版される。2005年、『通過人の31』で江戸川乱歩賞最終候補となる。2回目の応募である『三年坂 火の夢』で、第52回江戸川乱歩賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)