• 本

アカデミック・キャピタリズムを超えて アメリカの大学と科学研究の現在

出版社名 NTT出版
出版年月 2010年7月
ISBNコード 978-4-7571-4246-6
4-7571-4246-3
税込価格 3,520円
頁数・縦 331,54P 20cm

商品内容

文学賞情報

2011年 第12回 読売・吉野作造賞受賞

要旨

大学はどこへ行くのか?公共性と市場化が両立する“場”は存在するのか。変容する科学研究と企業化する大学の現在を考える。

目次

第1部 プライベート・サイエンスと大学(知識のパトロネッジと大学
揺らぐアカデミア
生命は誰のものか?―遺伝子情報の所有権問題)
第2部 アメリカの大学の歴史とパトロネッジ(アメリカの科学研究の特殊性
基礎科学/応用科学という神話
公共財としての知識と技術
変容するパトロネッジ)
第3部 知識は誰のものか(アカデミア・プロフェッション・マーケット
知識論と科学の経済学
大学はどこへ行くのか―結びにかえて)

出版社・メーカーコメント

遺伝子情報の特許による知識の独占、研究資金のパトロネッジ獲得競争など、史上かつてない波が大学や科学研究に押し寄せている。その先端に位置するアメリカの研究大学を中心に、「市場化するアカデミア」の問題点を考える。知識は特定の主体に独占されることのない「公的」なものであったが、利益の源として評価されるにつれ、特許などによる「囲い込み」が起こるようになった。また、科学を特定のエリート層による純粋な知的行為として「大学」という場に限定してきたヨーロッパと異なり、アメリカでは大学誕生当初から実践的な知を求める風潮が、市場化を進める基盤にあったことなどが、歴史をみるとよくわかる。今後の大学、科学研究のありかたを考えるうえでも大きなヒントを与えてくれるだろう。

著者紹介

上山 隆大 (ウエヤマ タカヒロ)  
1958年大阪生まれ。上智大学経済学部教授。大阪大学大学院経済学研究科博士課程修了。スタンフォード大学大学院歴史学部博士課程修了(Ph.D.)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)