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完全なる首長竜の日

出版社名 宝島社
出版年月 2011年1月
ISBNコード 978-4-7966-7990-9
4-7966-7990-1
税込価格 1,540円
頁数・縦 305P 20cm

書店レビュー 総合おすすめ度: 全1件

  • 完全なる首長竜の日

    選考委員満場一致で文句なしの「このミス」大賞受賞作がコレだ!植物状態になった患者と対話するという設定は珍しくないかもしれないが、これをしっかりと読ませてしまう筆力がこの作家には備わっている。稀代のストーリーテラーの登場といった感がある。この作品をミステリーとして読むか、SFとして読むかは読者の自由に委ねるにしても、夢と現実を錯覚するほどの心地よい浮遊感を体験できるかもしれない。最後のドンデン返しまで、一気に読ませる勢いのある小説でもある。

    (2011年2月16日)

商品内容

文学賞情報

2010年 第9回 『このミステリーがすごい!』大賞受賞

要旨

植物状態になった患者と、コミュニケートするための医療器具「SCインターフェース」が開発された日本。少女漫画家の淳美は、自殺未遂を起こして数年間意識不明に陥っている弟の浩市と対話を続けている。「なぜ自殺を図ったのか」という淳美の問いかけに、浩市は答えることなく月日は過ぎていた。そんなある日、謎の女性からかかってきた電話によって、淳美の周囲で不可思議な出来事が起こりはじめる…。『このミステリーがすごい!』大賞第9回(2011年)大賞受賞作。

おすすめコメント

『チーム・バチスタの栄光』(海堂尊著)以来の選考委員即決、第9回『このミス』大賞受賞作です! 朝日時代小説大賞でも『忍び外伝』で大賞を受賞。新人賞2冠を果たすという大型新人の登場です。少女漫画家の和淳美は、植物状態の人間と対話できる「SCインターフェース」を通じて、意識不明の弟と対話を続けるが、淳美に自殺の原因を話さない。ある日、謎の女性が弟に接触したことから、少しずつ現実が歪みはじめる。映画「インセプション」を超える面白さと絶賛された、謎と仕掛けに満ちた物語。

著者紹介

乾 緑郎 (イヌイ ロクロウ)  
1971年、東京都生まれ。鍼灸師の仕事をする傍ら、劇作家として複数の劇団に脚本を書き下ろしている。『完全なる首長竜の日』で第9回『このミステリーがすごい!』大賞、『忍び外伝』(朝日新聞出版)で、2010年第2回朝日時代小説大賞も受賞し、新人賞二冠を達成(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)