• 本

日本近代詩の成立

出版社名 南雲堂
出版年月 2016年11月
ISBNコード 978-4-523-29327-9
4-523-29327-9
税込価格 4,950円
頁数・縦 574P 20cm

商品内容

文学賞情報

2017年 第17回 日本詩人クラブ詩界賞受賞

要旨

比較文学の第一人者が生涯を通して親しんできた日本近代詩の研究集大成!和歌、漢詩、思想詩、人生詩も視野に収め、とりわけ翻訳詩は入念に読み解く。日本近代の「詩」の営みをトータルに受け止め、ダイナミックに語る渾身のライフワーク!

目次

日本近代詩の展開
「明治ノ歌ハ、明治ノ歌ナルベシ」―『新体詩抄』の意義
「自由よ自由やよ自由」―草創期の近代詩歌と「自由」
新しい「美」の導入―『於母影』の活動
預言者詩人の誕生―北村透谷の詩業
「我が輩も亦た是れ艶生涯」―近代の漢詩人、中野逍遥を読む
「刀悲しみ鑿愁ふ」―『若菜集』の浪漫主義
「大なる思想」を求めて―内村鑑三訳詩集『愛吟』
「四国の猿の小猿ぞわれは」―正岡子規の詩歌革新
「宇宙ハ私ヲ柱ニシテ成リ立ツヨウニ思ワレル」―ヨネ・ノグチの英詩
「国際化」する詩壇―「あやめ会」の詩人たち
「秋の日の/〓(ヴィ)オロンの」―『海潮音』の「清新」の風
「深密なる君が匂ひの舞踊る、甘き輪舞」―『珊瑚集』の官能と憂愁
口語自由詩へ―「異端」詩人岩野泡鳴
詩的衰弱時代の光芒―昭和の小ホイットマンたち
「シモオン、お前の毛の林の中に」―『月下の一群』の世界
エスプリ・ヌーヴォーの時代―安西冬衛の「春」

おすすめコメント

比較文学の第一人者が、愛誦してやまない数々の日本詩歌の魅力を語り、その成り立ちを明らかにする!   ・・・言葉に即して具体的に、日本近代詩の表現がどのように出来てきたか、その有様を見たかった。抽象的あるいは観念的な解釈や批判は、どうでもよい。自分の「生」に即した反応を正直に語り、そのことを通して日本近代詩がもつ魅力を示しえないか・・・。(「あとがき」より) 和歌、漢詩、思想詩、人生詩も視野に収め、わけても翻訳詩は入念に読み解く。日本近代の「詩」の営みをトータルに受け止め、ダイナミックに語る!

著者紹介

亀井 俊介 (カメイ シュンスケ)  
1932年、岐阜県生まれ。1955年、東京大学文学部英文科卒業。文学博士。東京大学名誉教授、岐阜女子大学教授。専攻はアメリカ文学、比較文学。著書に『近代文学におけるホイットマンの運命』(1970年、日本学士院賞受賞)、『サーカスが来た!アメリカ大衆文化覚書』(1976年、日本エッセイストクラブ賞受賞)、『アメリカン・ヒーローの系譜』(1993年、大佛次郎賞受賞)、『有島武郎』(2013年、和辻哲郎文化賞受賞)ほか多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)