• 本

源氏物語の政治学 史実・准拠・歴史物語

出版社名 笠間書院
出版年月 2016年12月
ISBNコード 978-4-305-70819-9
4-305-70819-1
税込価格 9,350円
頁数・縦 402P 22cm

商品内容

文学賞情報

2017年 第19回 紫式部学術賞受賞

要旨

『源氏物語』准拠論の従来の問題点を乗り越えるべく、果敢に新たな方法を提示。歴史史料の調査による史実、中世の『源氏物語』研究の成果、歴史物語の叙述を踏まえつつ、『源氏物語』の歴史性―物語に描かれる政治世界―を解明する野心作。

目次

『源氏物語』准拠論の可能性―物語の政治世界を読み解く
第1部 光源氏の政治―“家”の形成と王権(冷泉帝の元服―摂政設置と后妃入内から
光源氏の摂政辞退―物語における摂関職
明石姫君の袴着―腰結の役をめぐって
冷泉帝主催の七夜の産養)
第2部 桐壷院の政治―後宮運営と皇位継承(光源氏立太子の可能性―桐壷更衣の女御昇格
藤壷の宮の立后―藤原遵子との比較から
桐壷院の“院政”確立―後三条朝の史実から
殿舎「桐壷」に住まう后妃の形象―桐壷更衣から明石女御へ)
第3部 大臣家の政治―後宮政策と摂関政治(弘徽殿大后の政治的機能―朱雀朝の「母后」と「妻后」
左大臣家の後宮政策―冷泉朝における立后争い
匂宮の皇位継承の可能性―夕霧大臣家と明石中宮
物語作品における中央政治―諸寮の様相)
第4部 『源氏物語』から歴史物語へ―“歴史”の創造(『栄花物語』円融朝の立后争い
『大鏡』の歴史認識―「すゑのよの源氏のさかえ」
歴史物語における「源氏」の位相―創造される“歴史”
「帝の御妻をも過つたぐひ」―后妃密通という話型)
『源氏物語』と史実・准拠・歴史物語―今後の展望

著者紹介

高橋 麻織 (タカハシ マオリ)  
1980年岐阜県生まれ。明治大学大学院博士後期課程修了。博士(文学)。明治大学文学部助教を経て、明治大学文学部兼任講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)