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徂徠学派から国学へ 表現する人間

出版社名 ぺりかん社
出版年月 2019年3月
ISBNコード 978-4-8315-1530-8
4-8315-1530-2
税込価格 5,500円
頁数・縦 278P 22cm

商品内容

文学賞情報

2019年 第41回 サントリー学芸賞・思想・歴史部門受賞

要旨

江戸時代中期、古学派と呼ばれる二つの新興思想勢力が登場した―徂徠学と国学である。東アジアの標準思想であった朱子学は「理」による内面と外界の連続性を説いたが、有限な人間には複雑な現実を捉えきれないと見た古学派は、「古え」に依拠すべき「道」を見出し、内面と外界の間に位置する“表現”の場に人間存在の基底を模索していく。古学派の言語論や詩的表現の分析を中心に、近代知識人の宿痾となった思想的葛藤に目を配りつつ、古くて新しい人間像を探究する。

目次

第1章 経世論の外部(近世日本社会と職分論
徂徠学の登場
礼楽と経済
徂徠の経書観と人間観
超越と詩―『易経』と『詩経』
治者の自己
経世論の外部
国需論争の発端)
第2章 賀茂真淵の思想(「畸人」真淵
「わりなきねがひ」―『国歌八論』論争からの水脈
「直き」人々
更新された「雅び」
五十音の秩序
「直き」ものゝふの道
犬の群れと羊の群れ―共同体観の相違
文と武と―伝統への接続)

著者紹介

板東 洋介 (バンドウ ヨウスケ)  
昭和59年(1984)、兵庫県生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程単位取得満期退学。博士(文学)。日本学術振興会特別研究員等を経て、皇學館大学文学部准教授。専攻は日本倫理思想史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)