• 本

球体の蛇

出版社名 角川書店
出版年月 2009年11月
ISBNコード 978-4-04-873984-9
4-04-873984-0
税込価格 1,760円
頁数・縦 278P 20cm

書店レビュー 総合おすすめ度: 全1件

  • そして真相は藪の中

    子供の頃の出来事がじわりじわりと浸透し人生を大きく曲げていく。出口の無い嘘と真実。結局誰が殺したのか真相は藪の中。142回直木賞候補作品

    (2010年1月12日)

商品内容

要旨

1992年秋。17歳だった私・友彦は両親の離婚により、隣の橋塚家に居候していた。主人の乙太郎さんと娘のナオ。奥さんと姉娘サヨは7年前、キャンプ場の火事が原因で亡くなっていた。どこか冷たくて強いサヨに私は小さい頃から憧れていた。そして、彼女が死んだ本当の理由も、誰にも言えずに胸に仕舞い込んだままでいる。乙太郎さんの手伝いとして白蟻駆除に行った屋敷で、私は死んだサヨによく似た女性に出会う。彼女に強く惹かれた私は、夜ごとその屋敷の床下に潜り込み、老主人と彼女の情事を盗み聞きするようになるのだが…。呑み込んだ嘘は、一生吐き出すことは出来ない―。青春のきらめきと痛み、そして人生の光と陰をも浮き彫りにした、極上の物語。

出版社・メーカーコメント

青春のきらめきと痛みとを静かにうたい上げる、道尾秀介の新境地。あの頃、幼なじみの死の秘密を抱えた17歳の私は、ある女性に夢中だった……。狡い嘘、幼い偽善、決して取り返すことのできないあやまち。矛盾と葛藤を抱えて生きる人間の悔恨と痛みを描く、人生の真実の物語。

著者紹介

道尾 秀介 (ミチオ シュウスケ)  
1975年東京生まれ。2004年『背の眼』で第5回ホラーサスペンス大賞特別賞を受賞し、同作でデビュー。05年『向日葵の咲かない夏』で注目を集める。07年『シャドウ』で第7回本格ミステリ大賞、09年『カラスの親指』で日本推理作家協会賞受賞。デビューからわずか5年ながら、ミステリー・ホラー・文芸など、ジャンルの壁を打ち破る大躍進を続け、いま最も注目される作家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)