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いやしい鳥

出版社名 文藝春秋
出版年月 2008年9月
ISBNコード 978-4-16-327440-9
4-16-327440-5
税込価格 1,430円
頁数・縦 181P 20cm

商品内容

文学賞情報

2006年 第103回 文学界新人賞受賞

要旨

鳥に変身した男をめぐる惨劇を描いた文學界新人賞受賞作「いやしい鳥」、絶滅したはずの恐竜に母親を飲み込まれた女性の内面へ踏み込んだ「溶けない」、愛とヴァイオレンスが奇妙に同居する「胡蝶蘭」の三作を収録。

おすすめコメント

「ひとが鳥に化けるって!」「恐竜がお母さんを呑み込む?」「まさか、胡蝶蘭が!」と意表をつく展開に息を呑むことでしょう。最近の若い作家のなかには、かつての自然主義的リアリズムにとらわれない作品を発表しつづけるひとたちがいますが、藤野さんもそのひとりです。では、小説にとって〈リアル〉とは何でしょうか。藤野さんの作品を読みはじめれば、そこには強靭な筋肉をもった文章が小説的現実をしっかりと支えていることに気づきます。一方でそこから逸脱しようとするファンタジーが息づいている。そのふたつが拮抗するスリルとサスペンスこそが大きな魅力です。(NY)

著者紹介

藤野 可織 (フジノ カオリ)  
1980年、京都市生まれ。同志社大学大学院美学および芸術学専攻博士課程前期修了。2006年、「いやしい鳥」で第103回文學界新人賞受賞。京都市在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)