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渡辺錠太郎伝 二・二六事件で暗殺された「学者将軍」の非戦思想

出版社名 小学館
出版年月 2020年2月
ISBNコード 978-4-09-388747-2
4-09-388747-0
税込価格 1,980円
頁数・縦 333P 19cm

商品内容

要旨

ベストセラー『置かれた場所で咲きなさい』著者、渡辺和子の父は最愛の娘の目の前でなぜ撃たれたのか?山本七平賞奨励賞を受賞した気鋭の歴史研究者による感動評伝。この人物が生きていたら昭和史は変わっていたかもしれない。

目次

プロローグ―父と娘「永遠の九年間」
序章 二月二十六日未明―東京・荻窪
第1章 「自学力行」の人
第2章 陸軍の文学博士
第3章 「非戦」の思想
第4章 近代戦争の研究
第5章 派閥抗争の時代
第6章 激流に抗して
第7章 最期の戦い
終章 「赦す」ということ―東京・多磨霊園
エピローグ―「父と娘」が遺したもの

おすすめコメント

気鋭の歴史研究者による傑作評伝。

出版社・メーカーコメント

渡辺和子の父はなぜ二・二六で殺されたのか昭和11年2月26日未明――。雪に覆われた東京・荻窪の渡辺邸で何があったのか?「非戦平和」を訴え続けた「良識派」軍人の思想と生涯が、初めて明かされる。ベストセラー『置かれた場所で咲きなさい』などの著作で知られるシスター渡辺和子の父・錠太郎は、日本が戦争へと突き進む中で起きた史上最大のクーデター未遂事件「二・二六事件」で、陸軍軍人としてただ一人“襲撃目標Wにされた人物だった。戦争だけはしてはいけない――。第一次大戦後のドイツなどを視察し、戦争の実相を知悉していた錠太郎は帰国後、戦争を避けることがいかに重要かを説いて回った。「私は戦い破れたドイツ、オーストリーばかりでなく、勝った国のイギリス、フランス、ベルギー、オランダなどもつぶさに見て来たが、どこもかしこもみじめな有様であった。日本も世界の列強にならねばならぬが、しかし、どうでも戦争だけはしない覚悟が必要である。」(評伝『郷土の偉人 渡邉錠太郎』より)無類の読書家でもあった錠太郎は、俸給の多くを「丸善」での軍事書などの支払いにあてていたという。「非戦平和」を唱え続け、志半ばで凶弾に斃れた悲劇の軍事エリートは、なぜ同じ陸軍の兵士たちの手で殺されなくてはならなかったのか。残された娘は、父の死に何を学び、どう行動したのか――。第26回山本七平賞奨励賞を受賞した気鋭の歴史研究者による傑作評伝。

著者紹介

岩井 秀一郎 (イワイ シュウイチロウ)  
歴史研究者。1986(昭和61)年9月、長野県生まれ。2011年3月、日本大学文理学部史学科卒業。以後、昭和史を中心とした歴史研究・調査を続けている。著書に『多田駿伝』(小学館/第26回山本七平賞奨励賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)