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デンさんのプール 杉本傳〜水泳ニッポンを作った男

出版社名 小学館
出版年月 2025年11月
ISBNコード 978-4-09-389821-8
4-09-389821-9
税込価格 1,870円
頁数・縦 303P 19cm

商品内容

要旨

大正初期の大阪・茨木中学(現・茨木高校)―そこには生徒だった川端康成たちと一緒にグラウンドを掘って日本初の近代プールを作った伝説の教師がいた!茨木高校OBである脚本家の大野裕之が、杉本傳の残した秘蔵写真に未公開資料、100人以上の親族・関係者・最後の弟子への取材などをもとに描く渾身のノンフィクション!

目次

第1章 モダニズムの大阪から茨木の「鶏学校」へ
第2章 川端康成も掘った、日本初の手作りプール
第3章 クロール泳法の導入と「水泳王国・茨木」の誕生
第4章 世界の舞台で夢を叶える―オリンピックへ
第5章 「一生を長距離選手のつもりで泳いでいくんだよ」―デンさんの教育論
第6章 戦争とスポーツ 茨中の受難
第7章 晩年―「人と同じ道は歩かへん」

出版社・メーカーコメント

日本初の近代的プールを作った伝説の教師  大正初期の大阪府立茨木中学(現・茨木高校)で、当時の生徒だった川端康成や大宅壮一と一緒にグラウンドを掘って、日本で初めて近代的な水泳プールを作った伝説の教師がいた。生徒たちからは、親しみを込めて「デンさん」と呼ばれたその人の名は杉本傳(すぎもと・つたえ)。ドジョウやウナギが泳ぐ田舎のプールからは、その後、高石勝男(1928年アムステルダム五輪、800m自由形リレー銀メダル、100m自由形銅メダル、のちの日本水泳連盟会長、1964年東京オリンピック水泳日本代表総監督)ら多くの名選手が巣立っていく。遺族や関係者の証言、杉本家の蔵や茨木高校から発掘された膨大な資料をもとに、大正時代から昭和、戦争を経て、戦後に至る杉本傳の知られざる生涯を茨木高校OBである脚本家・演出家の大野裕之が描くノンフィクション。  【編集担当からのおすすめ情報】  当時のプール造成の様子やデンさんこと杉本傳の素顔は、のちにノーベル文学賞を受賞する川端康成の小説や、こちらも同じく著名な評論家となる大宅壮一の日記の中にも登場します。これらを丹念に拾い集め、当時の写真などもちりばめながら紡いでいく伝説の教師の知られざる生涯は、まさに驚きの連続です!

著者紹介

大野 裕之 (オオノ ヒロユキ)  
1974年大阪府生まれ。脚本家・演出家・日本チャップリン協会会長・劇団とっても便利代表。大阪府立茨木高校卒、京都大学卒・同大学院修了。国内外のチャップリン関連映画・映画祭・日本版映像作品を監修するなど、チャップリン研究家として国際的に活動。著書に『チャップリンとヒトラー』(岩波書店、第37回サントリー学芸賞)など多数。創作では、脚本と製作を務めた映画に『太秦ライムライト』(ファンタジア国際映画祭最優秀作品賞他)など。近年「そこまで言って委員会NP」(読売TV)でパネリスト出演も多い(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)